パパの子育て

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西川 正 プロフィール 学童保育や障害者自立生活センター、NPO支援センターなどでの勤務を経て、2005年、コミュニティとコミュニケーション/市民活動をテーマとするシンクタンク『市民活動情報センター・ハンズオン埼玉』を設立し、活動中。 地元では公立保育所の保護者会活動に取り組む。 2人の娘と近所の畑に通うのが何よりの楽しみ。 |
「ヤキイモタイム」って何? 「お父さんのヤキイモタイム」は子育て中の父親に、地域でつながり子育てする楽しさを味わい、話す機会を持ってもらおうと2005年から始めたキャンペーン。
保護者会やPTA、NPOが開催団体となり、2007年は保育園や幼稚園、児童館、小学校の校庭など75箇所でヤキイモを行った。開催団体には協賛の生活協同組合ドゥコープと埼玉県の勤労者生活協同組合から、一箱10キロ(約30〜40人分)のおいもの寄附をいただいている。開催の条件は、お父さんに呼び掛けをするかお父さん自身が企画することと、誰でも参加できる形にすること。
お父さんにも子育て仲間が必要
この企画を始めようと思ったきっかけの一つは、保育園の運動会のあと初対面のお父さんたちと飲みに行ってすごく盛り上がったことです。そのときわかったのは、お父さんも実は、地域に仲間を求めていたということ。子育て仲間が必要なのはお母さんだけじゃない。
その頃、埼玉県で何か父親の育児支援ができないかという話があって、ヤキイモタイムを提案しました。
なぜ、ヤキイモなのか? きっかけは、子どもが通う保育所のお父さんたちと近所に畑を借りておいもを植えたことでした。収穫のときにたまたまヤキイモをして、みんなで焼けるのを待ちながらお喋りをしたり、うまく焼けるかなとドキドキしたり…その時間がすごく楽しかったんです。シンポジウムで「父親のあるべき姿」などを話し合うというより、それぞれのお父さんがそれぞれの地域で活躍出来る
、わが子や地域の親たちと一緒に何かした経験や実感が持てる。そういうコミュニケーションの場を作ることが、ほんとうに役立つ子育て支援ではないか、と考えたからです。
ライフスタイルを少し変えてみる
父親のなかにも、育児もしたいと考える人は増えています。長時間勤務のしわ寄せで妻や子に悪影響が出たり、自分自身も働きすぎで体を壊したり、そろそろバランスを考えなければいけない、という実感もあるのだと思います。でも、彼らは会社でも多くを求められる年代です。さらに家事や育児を「やりなさい」と言われて、頭ではわかっていてもやり方もよくわからないし、苦しいだけで少しも楽しくない。
週末を子どもと過ごすとき、スーパーに買い物に行くのもいいけど、子どもも親も他の親や子どもと一緒に楽しめる場所や機会が地域にもうひとつある・・・そんなふうにライフスタイルを少し変えてみることが幸せにつながると思うんですけどね。

一緒に作業をすると、親しくなる
ヤキイモは具体的な作業があって手持ちぶさたにならないし、みんなで一緒に「こうすればうまく焼けるかも」などと試行錯誤しながら取り組みますよね。直火や食べ物があると気が緩むし、ヤキイモを食べる時はよそゆきの顔なんかしてられないから、お互いに気持ちの垣根が下がります。
1回のヤキイモでいきなり仲良くなるわけではないけど、顔見知りになっておくと、次に会った時に話すきっかけになりますよね。お父さんは保育所や幼稚園の保護者同士でも普段顔をあわせる機会があまりないけど、そこから地域での仲間作りにつなげてほしい。実際、自治会で恒例行事になって父親同士の距離が近づいたなどの声をたくさんいただいています。

子育て仲間がいると、子育てがラクに
顔見知りができて他の子どもも見るようになると、わが子の長所や短所がよくわかる。これはお母さんも同じですが、他の子どもを知らない限り自分の子をほんとうに知ることはできません。それに、他の親に子どもの良い面を評価してもらったり、心配ごとを相談できる関係、つまり一緒に子育てしているという実感がもてれば、子育てはすごく楽になるし、楽しくなる。
親子のタテの関係だけでなく、そういうナナメの関係があることが子どもには大きなプラスだし、ひとつの価値観だけでなく、いろんな人のなかで暮らすことの意味は大きい。
そうやって人との関係のなかで育つことで、はじめて生きる力を得ることができると思うのです。親にとっても、子どもを育ててよかったなあと思うことができます。
地域にそんなコミュニケーションが根付く応援をする。そういうプロジェクトを今後もやっていきたいと考えています。(談)
※お父さんのヤキイモタイム http://yakiimotime.com/




