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病気・予防接種

Q. タイ在住。ロタウイルスと肺炎球菌の予防接種を勧められましたが必要ですか。 (2010.3)

タイのバンコク在住です。1か月健診でロタウイルスと肺炎球菌の予防接種を勧められました。肺炎球菌は接種したいと思いますが、ロタウイルスも必要でしょうか。どういう場合に肺炎球菌とロタウイルスのワクチンを打つべきなのか、教えてください。現在子どもは1人で、ほとんど外出しません。母乳育児です。日本で育てていても、これらのワクチンは普通に接種するものなのでしょうか。

回答者: 横田俊一郎先生

 小児用肺炎球菌ワクチンは日本では今年2月から発売されました。肺炎球菌は子どもののどや鼻の奥に住みついていることが多く、中耳炎や副鼻腔炎、肺炎の原因となる細菌です。また、細菌による髄膜炎の原因菌としてはインフルエンザ菌に次いで多く、日本では毎年数百人の肺炎球菌による髄膜炎患者が発生し、そのうち5%くらいの方が亡くなり、25%くらいが難聴や麻痺などの後遺症を残します。潜在性菌血症といって、細菌が血液の中に入って全身を流れている状態になることも少なくありません。

 2000年以来、先進国の多くでこのワクチンは導入されており、定期接種化されている国もたくさんあり、またWHOも定期接種に組み入れることを勧めています。日本ではまだ任意接種であり、接種料金が高額となることが問題ですが、できれば接種しておくのがよいことは明らかです。一部の自治体では接種料金の補助を開始することになっています。

 ロタウイルスは冬季の胃腸炎の原因となるウイルスの代表格で、発熱、嘔吐で発病し、「米のとぎ汁のような」と称される白色便が続くことが特徴です。ウイルス性胃腸炎の中では重症化することが多く、脱水のため点滴を行ったり入院したりすることが少なくありません。開発途上国では乳幼児の重要な死亡原因で、全世界で年間60万人以上の死亡者が出ると推計されていますが、先進国での死亡はわずかです。

 ワクチンは米国で開発され使用されるようになりましたが、腸重積が増えるという報告があって一時中止となり、その後改良されて現在は2種類のワクチンが使われるようになっています。2004年にメキシコで認可されたのを皮切りに各国で認可されており、米国では小児の定期接種に組み込むことが推奨されていますし、WHOも昨年から予防接種プログラムにこのワクチンを含めることを勧めています。日本でも臨床試験が終了し、昨年末に承認申請が出されています。

 集団生活をしないのであればロタウイルスに感染する可能性は低いでしょうが、感染力が強いので、ご両親や周囲の人が持ち込む可能性もなくはありません。接種しておくことをお勧めします。

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