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病気・予防接種

Q. 生後4か月。皮膚の木の葉状の白斑が難病の症状ではないかと不安です。 (2011.9)

生後4か月の子です。おなかの一部分だけ、木の葉状に白く、色が抜けたようになっています。白い斑点のような感じです。ネットなどで調べたところ、難病の症状のひとつに挙げられており、とても心配です。これは成長とともに消えていくものでしょうか。それとも病院を受診したほうがいいのでしょうか。その場合、何科を受診すればいいでしょうか。

回答者: 多田裕先生

 赤ちゃんのおなかの一部分に「木の葉状の白斑」があることで心配しておられる難病とは、おそらく結節性硬化症という病気のことでしょう。

 結節性硬化症ではいろいろな臓器に症状が見られますが、典型的な症状は、脳の中の石灰化、ひきつけやてんかん、それにともなう知能発達の遅れ、顔面に出現する血管繊維腫(ニキビのようなボツボツとした発疹)などで、皮膚の一部に白斑が見られることも特徴のひとつです。また、心臓や腎臓、眼などからだの各器官に腫瘍や嚢腫が発生することもあります。10,000人から60,000人に1人の割合で起こる先天的な疾患で、難病のひとつとされています。

 ご相談者はインターネットなどでこうしたことを知り、心配しておられるのだと思います。ただ、たしかに皮膚の一部に白斑が出現するのは結節性硬化症の特徴のひとつではありますが、逆に、白斑があるから結節性硬化症だということではありません。皮膚の一部の色素が抜けて白い斑点のようになることは、それほど特殊な状態でもなければ、病気の存在を証拠づけるものでもありません。

 この病気でもっとも問題なのは、小さいときからひきつけ(てんかん)を起こすことです。とくに「ウエスト症候群」あるいは「点頭てんかん」と呼ばれる、3歳未満の子に特有の意識を失うようなてんかんを起こすときは、この症状をきちんとコントロールしないと知能の発達に障害が起きることがあります。

 さて、ご相談の赤ちゃんですが、前述したような理由から「おなかの一部に木の葉状に白い斑点がある」ことから、すぐに結節性硬化症を疑わなければならないということではありません。ある病気の、たくさんある症状のなかのひとつが当てはまるからと心配になる気持ちはよくわかりますが、不安を抱えて子育てを楽しめないのは赤ちゃんにとってもご両親にとっても得策ではないと思います。

 そういう意味で、まずは病院の小児科(できれば小児神経の専門医がいる病院が望ましい)を受診し、「気になる皮膚の変化があるのだが」と言って相談してみるのがいいでしょう。ほかに特別な症状がなければ、定期的な経過観察だけで済むこともありますし、何か気になる症状があれば必要な検査や対応をしてくれるでしょう。いずれにしても、専門の医師の見守りがあれば、安心して子育てできることと思います。

 ひとつの症状があることで背後に重い病気があるのではと過剰に心配したり、不安をもつことにはデメリットがありますが、その一方で、万が一のときに備えて信頼できる医師に経過観察をしていただくのは、とてもよいことだと思います。

 最後に、けいれんやひきつけを繰り返すような症状がない場合には、問題となる症状に合わせた治療をしていけば比較的安心だと考えられているということを付け加えておきます。

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