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ママの気持ち

Q. 1歳の子の母。実母のようになるまいと決意したのに似ている自分に愕然とします。 (2012.9)

  • (妊娠週数・月齢)1歳1か月

1歳1か月の息子の母です。私は幼いころから実母に愛されている実感を持てませんでした。いまでは母と話をするのが苦痛で疎遠になっています。子どもができたとき、「自分は母のようにはならない。精いっぱい愛して、私のように自尊心の低い子にはしない」と決意したのに、やはり母と似ている自分に気づき愕然としています。大好きで大切な息子なのに、自分に余裕のないときに甘えられると邪険に扱ったり、泣いていても放置することがあります。最近、私の顔色をうかがうような表情をすることがあり、自分が情けなくて申し訳なくてたまりません。「抱きしめる」「大好きと伝える」などを心がけているつもりですが、ときどき訪れる「うっとうしい」と感じてしまう自分が、それを台無しにしている気がします。また、愛情が伝わっているか自信が持てず、子育てにも自信がもてません。これからどんなふうに息子と接していくべきか、アドバイスをいただきたいです。

回答者: 帆足暁子先生

 傷つけられた思いがあるから「自分は母のようにはならない」と決意されたこと、よくわかります。それなのに「母のような自分」に気づき、愕然としてしまうことも、よくわかります。人は、自分で「こうありたい」と思う自分になりたいのになれなくて悩むことが多いからです。余裕があって、自分のしていることに意識が届くときには「抱きしめ」たり「大好きと伝え」たりと心がけているのですね。それがいちばん大切なことです。それができていたら、お子さんとの関わりは実は3分の2はもう大丈夫なのです。

 さて、これからどう息子さんと接していくか、ですね。
 あなたは、子どもだったころ、お母様にどうしてほしかったですか。「愛されていない」と思ったとき、どう言ってほしかったのでしょうか。あなたが子どものときに思ったこと、いまも思っていることにたくさんヒントがあります。それを息子さんに実践すればよいのです。

 それから「余裕のない」ときが問題なのですから、「余裕」がなくならないようにすればよいのです。どういうときにあなたは余裕がなくなりますか。余裕のなくなる状況がわかると、今度は自分でその状況にならないように調整すればよいということになります。

 でも、理屈では簡単なのですが、これが難しいこともよくわかります。「家事がたまって余裕がなくなるのに子どもが遊ぼうと言ってくる」「手伝ってと言うのに夫は週末寝てばかりいる」など思い通りにならないことが起きてくるからです。しかし、漠然と「余裕がない」と言ってしまうと、どこからそれを崩していけばいいのかその手だてが見つからないのです。

 「余裕がない」その状況を整理していくと、たとえば、子どもの遊び相手がほしいと思ったら「子どもと遊んでくれる保育系大学の学生ボランティアを見つけて、その間に家事をしよう」とか、自分も休みたいと思ったら「子どもと一緒に子育て支援センターに行って、そこでスタッフに遊んでもらって私は息抜きをしよう」というように、手だてを見つけることができるからです。あなたの場合はどうでしょうか。

 「余裕のない」ときに甘えられると邪険にしたくなる/泣いていても放置する等……どうすることもできないときは誰にでもあります。完璧な母親なんてどこにもいません。ただ、そのときに邪険にされたり放置されたりしたままで終わってしまうと「愛されていない」という思いが子どもに残ってしまいやすいのです。

 そのときは余裕がなくてどうにもできなくても、その後少し落ち着いたときでよいですから「さっきはママが悪かった、ごめんなさい」「ママはほんとうはあなたのことが大好きなのに、ごめんね」と正直にそのときの思いを伝えてください。そこが「台無し」にしてしまうかどうか肝心なところです。子どもはきちんと向き合ってくれる大人の思いは受け止めてくれます。あなたももしかすると、お母様にそう言ってもらいたかったことがあるのではないでしょうか。

 あなたは、自分が台無しにしていると思われているし、愛情が伝わっているのか子育てにも自信がないかもしれません。でも、あなたは「大好きで大切な息子」としっかりこの場で言うことができます。あなたのお母様はあなたのことを「大好きで大切な娘」と言ってくれましたか。大きな違いです。きちっと他人に対して、そう言える母親の愛情が伝わらないはずはありません。「精いっぱい愛して、私のような自尊心の低い子にはしない」と決意したあなたご自身を信じてください。

それから、子育ては親だけがするものでもありません。地域で子育てを支援する人達がたくさんいます。なぜなら、「子どもは国の宝」だから。いろいろな人に助けてもらいましょう。きっと、あなたを理解してくれる人がいるはずです。あなたの息子さんへのさまざまな思いを受け止めて支えてくれる人を見つけてください。

 そして、いつか「話すのが苦痛で疎遠になっている」お母様とも話せる日がくることを願っています。

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