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発育・発達

Q. 1歳3か月の男児。思い通りにならないとヒステリックに泣きわめきます。自閉症では? (2010.4)

  • (妊娠週数・月齢)1歳3か月

1歳3か月の男の子です。最近、自分の思い通りにならないと倒れこんで泣きわめいたり、奇声を上げたり、地団駄を踏んだり、物を投げたりと手がつけられなくなりました。物への執着も強く、紙をちぎり続けたり、棒のようなものを握ったまま離さなかったりし、病院や電車の中などで無理にやめさせると場所をわきまえずに泣きわめきます。おもちゃで遊んでいて思うようにならずに大泣きすることもあり、ほぼ1日中ぐずっています。子どもへの対処の仕方がわからず、私もイライラしてしまい悪循環です。あまり泣き続けると子どもに手を上げたり怒鳴ってしまうこともあります。「なぜこんなにヒステリックなの?」「自閉症じゃない?」などと言われることもあり、不安です。

回答者: 汐見稔幸先生

 自閉症へのご懸念ですが、こういう行為をすることが自閉症のメルクマールではありません。手許にある、アメリカの精神医たちが使っているDSM-Ⅳ-TRという診断の手引きを見ると、自閉症(広汎性発達障害)は、たとえば「目と目で見つめ合う、顔の表情、身体の姿勢、身振りなど、対人的相互反応を調整する多彩な非言語的行動の使用の著明な障害」「発達の水準に相応した仲間関係をつくることの失敗」「話し言葉の発達の遅れまたは完全な欠如」「強度または対象において異常なほど、常同的で限定された型の1つまたはいくつかのことだけに熱中する」……これらのいくつかが当てはまれば自閉症、という定義になっています。

 要するに、「コミュニケーションが成立しない」「社会性、仲間関係能力がうまく伸びない」「こだわり行動が極端に強い」という3つが当てはまったとき、自閉症が疑われるというわけです。

 ご相談のケースはお子さんがまだ小さすぎて明確なことは言えないのですが、お子さんの顔や目をしっかり見て話しかけたときにまったく目が合わないとか、意識がどこに向かっているかわからないというようなことがなければ、自閉症を疑う必要性はないと思います。

 おそらく、大脳の興奮がとても強いタイプのお子さんなのだと思います。その割には抑制活動が苦手なのでしょう。そして、自分がやりたいことについて、とても強い意欲も持っているように見えます。

 こうしたお子さんはこれからも苦労させられるとは思いますが、頭ごなしに批判するだけでなく、しばらく様子を見て、「どうしたの?」「○○したいの?」とやさしく聞いてあげるような態度で接していくしかないでしょうね。ことばがまだないので、自分の気持ちを伝えられないのが強い不満になっている気がします。思いが強くて、ことばがないので、こうした行動が多くなるのでしょう。

 しばらくは苦労すると思いますが、ことばが出てくると会話の水準があがりますので気持ちのコントロール力も育ってくるはずです。もう少しがまんして、がんばってみてください。それでも変わらないときは、小児科医に相談されるといいでしょう。

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