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性格・親のかかわり・育て方

Q. 1歳9か月の男児。母親だけにかんしゃくを起こし、対応に悩んでいます。 (2011.12)

  • (妊娠週数・月齢)1歳7〜11か月

1歳9か月の男の子です。1歳を過ぎたころから、母親の私といるときだけかんしゃくを起こすようになりました。以前は、泣き出したら「〇〇したいんだね」などと声をかけて、かんしゃくについては怒らずに見守るようにしていたのですが、夫から、「なめられているのだから無視してみろ」と言われ、泣き出したら側から離れて無視したり、「泣く子は嫌い」と大声で叱ったりするようにしました。すると、かんしゃくは起こさなくなりました。少しぐずり始めると怒られるので、必死に泣くのをがまんしています。そして、気分転換ができるようにしてあげると機嫌がよくなります。ただ、私としては少しぐずっただけで怒ることに後ろめたさや疑問も感じ、迷っています。確かに、以前のようにかんしゃくを起こすことはなくなったのですが、このままの対応でいいのでしょうか。

回答者: 高橋惠子先生

 4、5歳になるまでは、多くの子どもは言葉で自分の意志を充分に伝えられません。そのために、子どもは言葉の代わりに、泣いたり、かんしゃくを起こして、自分の意志や気持ちを一生懸命に表現します。ですから、子どもが泣いたり、かんしゃくを起こしたりするときには、何かを「言いたいのだ」と考えるべきで、“親をなめている”と決めつけたりしてはいけません。まず、このような子どもの発達について理解しておきましょう。

 大声で叱ったり、無視することによって、泣きやかんしゃくが止むのは、おそらく、親の“むち”を恐れているからです。“むち”には即効性があり、有効なように見えます。しかし、“むち”で押さえ続けていると、やがて子どもは「この人に言ってもダメだな」と感じ、最後には「自分はダメな子だ」という無力感(どうしようもないという感情)を発達させてしまうことを心理学の研究結果が示しています。「泣く子は嫌い」と言うのも、親が子どもに送るメッセージとしては問題です。泣いているのは、親に伝えたいことがあるのですから、そして、大好きなお母さんだからわかってと訴えているのですから、それが拒否されては子どもにはとてもつらいことになります。

 子どもの泣きやかんしゃくには必ず伝えたいことがあるのですから、親としてはまず落ち着きましょう。ひどく泣いているときにはまず、それを鎮めることが必要です。抱き上げて、「どうしたいの? 泣いていてはわからないよ」と伝えましょう。親も声を荒げると親子間で感情がエスカレートしてしまいます。もちろん親が子どものすべての要求を通す必要はありません。ちゃんと聞いているよということがわかれば、子どもは安心します。

 そして、落ち着いたら、言葉で聞いていきましょう。1歳9か月なら聞く言葉の理解はかなりできます。子どもが自発的に使う言葉は限られていますが、親が補ってやればコミュニケーションは成立します。遠回りのように見えますが、このような積み重ねによって、子どもは自分の気持ちは言葉で伝えるほうがいいのだ、伝わるのだということを体験していきます。このような体験をさせられるのは親だからこそと考えましょう。