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発育・発達

Q. 難産で赤ちゃんの頭に柔らかいコブがあり、発育への影響が心配です。 (2012.3)

  • (妊娠週数・月齢)0か月

出産時になかなか子どもが出てこなくて難産になったため、赤ちゃんの頭に水が入っているような柔らかいコブができています。また、目も充血したままです。出産した病院の先生から1か月健診のころには治っているから大丈夫と言われましたが、今後の発育への影響が心配です。

回答者: 多田裕先生

 通常、出産のとき赤ちゃんは頭を下にして回旋しながら産道を降りてきて、頭で子宮口を押し広げて外に出てきます。このとき赤ちゃんは子宮が収縮する力で押し出されるのですが、頭の先端あるいは半分ほど、ときには顔だけが外に出たまま、その後の分娩がスムーズに進まないことがあります。それでも胎盤と赤ちゃんをつなぐへその緒は子宮の中にあって血液や酸素を供給しているので、ある程度の時間がかかっても健康状態が悪化することはありません。

 しかし、頭や顔の一部が外に出たままの状態が続くと血液が心臓に戻りにくくなり、頭や顔がむくんでコブのようかたまりができてしまうことがあります。これを産瘤といいます。

 一方、私たちの頭は頭骨という骨の上を骨膜という膜がおおっていますが、産道から出てくるときに頭骨が圧迫されたり、吸引分娩などで皮膚や骨膜に強い力が加わったりすると、頭骨と骨膜との間で出血し、出血した血がそこに貯留してしまうことがあります。これが頭血腫です。手でさわるとブヨブヨして波動を感じますが、一定以上に出血するとその圧力で血が止まり、出血量がどんどん増えることはありません。また、骨膜下の出血のために血が漏れ出たり細菌感染したりする心配もありません。

 おそらくご相談の赤ちゃんは、何かの原因で出産時に頭血腫ができたのだろうと推察します。頭血腫は出産直後にはブヨブヨとしたコブのようになっていますが、造骨細胞の働きで1〜2か月後には骨の出っ張りとなり、3〜4か月後には破骨細胞の働きで盛り上がりも目立たなくなっていくことと思います。

 また、頭血腫は頭蓋骨の外側の出血で脳には影響しませんし、赤ちゃんの発育に悪影響を及ぼす心配もないでしょう。

 入浴など日常の育児も通常通りで構いませんが、あまり強く圧迫するのは避けたほうがよいでしょう。また、たまたま皮膚の表面に傷がついて細菌感染などを起こすこともないとはいえません。患部が熱をもって赤くなっているときなどは小児科医に相談してください。

 また、目の充血もあるとのこと。これも出産時に頭部が圧迫されて白目の眼球壁(強膜といいます)の血管に出血したためだと考えられますが、いずれ吸収されて視力には影響しないので心配はいりません。

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