妊娠中の気がかり(タバコ・アルコール・薬・レントゲンなど)

Q. 妊娠中の予防接種について教えてください (2026.7)

(妊娠週数・月齢)妊娠6か月 (20〜23週)

現在、妊娠20週の妊婦です。今年の4月から妊娠中に予防接種を受けることになったと聞きました。生まれてくる赤ちゃんを守るワクチンだそうですが、これはどういう効果があるのでしょうか。妊娠中は薬を控えたほうがいいと聞いているのに、予防接種を受けて大丈夫ですか。

回答者: 安達知子先生

 ご質問のワクチンは、RSウイルスワクチンのことで、2026年4月より定期接種化となりました。妊娠28週0日~36週6日までの間に無料で接種できます。
 通常は妊娠中には持病や病気などで必要な薬剤のみ、有効な最低限の用量で使用します。妊娠維持や胎児にとって悪影響があるか否かは通常わかりにくいことが多く、有効性がリスクを上回ると考えるもののみ、使用します。

 今回のものは母子免疫といい、ワクチンを接種した母親の体内にこのウイルス感染症に対する抗体が作られ、抗体が胎盤を通って胎児に移行し、およそ生後6か月まで乳幼児をRSウイルス感染から守ります。RSウイルスはごくありふれた風邪のウイルスで、2歳までにほぼ100%の乳幼児が罹患します。新生児や月齢の小さい乳幼児ほどより重症化しやすく、3割で咳の悪化がみられます。時に呼吸困難などが出現し、肺炎などで小児科救急受診や入院となります。無呼吸発作や急性脳症なども合併することもあり、その場合は大変危険です。また、後遺症として喘息も挙げられます。
 治療に特別な薬はなく、ワクチンで予防することが有効です。本ワクチンで乳幼児のすべてのRSウイルス感染を予防できるわけではありませんが、感染しても軽症に経過します。

 数々の調査から、本ワクチン接種をした際に、母体や胎児に対して、安全性に関する懸念は認められておらず、国も公費による定期予防接種にしました。
母体にワクチンに対するアレルギーなどがないようでしたら、接種をお勧めいたします。