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コミュニケーション・レッスン

【6か月】子どもとどう関わったらいいかわからない
遊んであげようとするより 子どもの表現に応えるところからはじめましょう(汐見稔幸先生)

Q. 生後6か月。子どもとどう接すればいいのか、わかりません

生後6か月の子がいますが、子どもとどう接すればいいのかわかりません。家事などの手があいたときは、いつも相手をしてあげた方が良いのでしょうか? そんなとき、どう相手をしてあげればいいのか、どのように遊んであげればいいのかわからず、不安でいっぱいです。

お手本をさがしてみる

わかります。初めての子どもで、誰も見本になる人がいないで、きちんと育てなくてはいけないなんて、どうしていいのか、わからないことだらけだし不安いっぱいに誰だってなります。


こういうときは、近所に小さな子どもを育てている親たちが集まれる子育てサロンのようなところに行くのが一番いいのですが、そういうところはありませんか。あればちょっと勇気を出して行って、みんながどうしているのか見て、大体のところをつかめばいいのです。


それができないときは、次のようなことを参考にすればいいでしょう。

自由に動ける空間づくりを

まず、子どもは、自分で伸びる力を持っていることに確信をもってください。何かに興味を持てる力が育ってくれば自分であれこれさわったり放ったりしたがります。ですから、子どもの周りりに自分でさわれるようなもので手軽な危険性のないものを、いつも何か置いてやるような環境整備が親の課題になります。タオルでも人形でも、お手玉でも何でもいいのです。子どもがハイハイが始まったら、できるだけ自由にハイハイできる空間と、目標になるものを確保してやってください。たとえば起きあがりこぼしのようなもの、あるいはティッシュペーパーの箱などがあると、そこにむかってハイハイしようとするでしょう。そういう、子ども自身が自分であれこれ興味を持って動いていると、必ず発達が促されるというのが、この時期の原則の一つです。

泣けば大人が来てくれる、笑えば笑い返してくれる・・・そんなやりとりの繰り返しが発達を促します

もう一つ、この時期に親や大人、他人と感情的に交流する練習をすることが必要だということをわきまえていてください。たとえば子どもは言葉を覚えなければなりませんが、言葉はコミュニケーションの力が発達していくことによって身に付きます。この、コミュニケーションの力というのは、自分の気持ちを伝えたり相手の気持ちを理解したりということが自在にできるということですが、この力を身につけるためには、たとえば子どもが気持ち悪いという感情を持ってしまって泣いたときに、親がそれに反応してやって、おむつを換えるなり、おっぱいを飲ませるなりして、不快感を取り除いてやるというようなことをていねいに積み重ねなければなりません。にっこり笑ったときにも、子どもは気持ちがいいよというサインを送っているわけですから、こちらは「あら、いいお顔ね。気持ちがいいの?」などと反応してやらねばなりません。そうすると子どもは、自分がサインを送ったときにはきちんと反応してくれるのだという関係を学びます。自分のサインが意味を持っているということを感じるのです。するとそれがうれしくなってまたサインを送ります。また反応があります。また反応したくなります。


こういうことを繰り返しているうちに、自分が泣けばお母さんが必ず来てくれるという因果関係に気づくようになり、やがて親を呼ぶために甘えて泣くというようなこともし始めます。こうなればもう言葉はすぐです。泣く替わりに「ママー」と発声すればいいのですから。


つまり、子どものサイン、親の反応というサイクルがていねいに繰り返していると子どもはコミュニケーションの快感を体験して、人と深く関わるということを求めるようになるのです。こうして子どもに言葉や自我、社会性などが育っていくわけです。

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