むし歯にならない食べ方
~時間を決めて食べましょう~
健康な歯は、よい生活習慣によってつくられ、丈夫な歯はからだ全体の健康を支えてくれます。生活のリズムをととのえ、健康的な食生活を送りましょう。
※「乳幼児の歯の健康おやつシート」(指導:昭和大学歯学部小児成育歯科学教室教授 井上美津子)等より転載
むし歯はどうしてできるの?
口の中のむし歯はが、糖を分解して酸をつくり、この酸が歯の表面を溶かしてしまいます。これがむし歯のはじまりです。生まれたばかりの赤ちゃんにはまだ歯がありません。でも、歯が生えて甘いものを食べるようになり、むし歯菌が住みつくようになると、むし歯ができる条件がそろいます。むし歯菌は口うつしで食べ物を与えることなどによって、周りの人からうつるので注意しましょう。
唾液は歯を守る強い味方
唾液には、溶けた歯の表面を修復する働きがあります。これを「再石灰化」といいます。また、唾液は食べかすを洗い流したり、酸を中和する働きがあります。よく噛んで食べる食生活を心がけて、唾液の分泌量を増やしましょう。
「時間を決めて食べる」がむし歯を予防します
口の中のph値が4~4.5以下になると、歯のミネラル成分が溶け出しますが、ph値が中性に戻ると歯の溶けた部分が修復されます(再石灰化)。しかし、ダラダラと甘いものなどを食べていると、修復の時間が取れません。
仕上げみがきをしてあげましょう
歯ブラシを持てるようになっても、上手にみがけるようになるのは小学校中学年くらいです。それまでは、大人が仕上げみがきをしてあげることが大切です。
※仕上げみがきについて詳細は「乳幼児期の歯みがきのポイント」をクリック!
最初の永久歯 6歳臼歯
6歳臼歯は5歳半~7歳くらいで乳歯の奥歯の後ろに生えてくる永久歯です。生えたてはとくにみがきにくく、むし歯になりやすいので、気をつけてみがいてあげましょう。
仕上げみがきをしてあげましょう
乳歯のむし歯は、子どもも親もわかりにくく、気づいたときにはかなり進行していることもあります。ふだんから定期的に歯科健診を受けましょう。
また、歯の生え方や質によっても、「むし歯になりやすい歯」「なりにくい歯」があります。その子に合った手入れのしかたをアドバイスしてもらいましょう。
幼児のおやつのとり方 ~1歳ころからのおやつ~
1日に3度の食事ができるようになっても、まだ一度にたくさんの量を食べられない子どもにとって、おやつは食事の一部であり、楽しみでもあります。食べ方を工夫して歯を健康に保ちましょう。
むし歯になりやすい → → → → むし歯になりにくい | |||
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砂糖を多く含んでいる。しかも、食べている時間が長い | 砂糖を多く含んでいる。しかも、歯にくっついて残りやすい | 砂糖を多く含んでいる。しかし、短時間で食べられる | 砂糖を含んでいない。または、自然の糖分で、食べかすも残りにくい |
キャラメル ガム(砂糖入り) アメ アイスキャンディーチューブ入り ソフトキャンディー など |
●チョコレート ●ホットケーキ ●ケーキ ●ウエハース ●クッキー ●菓子パン ●ジャム付パン など | ●アイスクリーム ●プリン ●ゼリー ●加糖ヨーグルト など | ●にぼし ●せんべい ●フライドポテト ●干しいも ●さつまいも ●りんご ●バナナ ●おにぎり ●野菜サンド など |
●哺乳瓶で飲むジュース | ●乳酸菌飲料・炭酸飲料 | ●イオン飲料 | ●お茶、麦茶 |
※ 乳幼児の歯の健康おやつシートより一部転載
おやつは時間を決めて、1日2回までに
食事とおやつの間は、歯の修復時間として最低2時間は空けましょう。
甘いもの+甘くないもの、組み合わせを工夫して
クッキーとお茶、ジュースとおせんべいというように、組み合わせを工夫しましょう。
夜、寝る前の歯みがきは、特にていねいに
睡眠中は唾液の分泌量が減り、食べものが口の中に残りやすくなるので、しっかりと歯をみがきましょう。
※ インターネット相談室Q&A「歯とお口のケア」も参考にしてください。