Part2 おなかの赤ちゃんは何してるのかな?
6.おなかの赤ちゃんの睡眠
~おなかの赤ちゃんも、寝たり起きたりしています~
おなかの赤ちゃんの動きを胎動として感じられるようになると、赤ちゃんが動くと「あ、起きた!」とか、静かにしている時間が長いと「寝ているのかな?」とか、想像するお母さんも多いようです。
実際のところ、お母さんがはっきりと感じられる胎動と連動して、起きたり寝たりしているわけではありませんが、おなかの赤ちゃんが寝たり起きたりしているのは本当のことです。
それがわかるのは、赤ちゃんの眼球の運動を調べる研究がされてからです。
赤ちゃんの眼球は、妊娠14週くらいから動くようになりますが、このころはまだ、散発的で不規則なものです。それが妊娠20週以降になると、かなりひんぱんに動くようになります。これが、睡眠のとても未熟な段階と考えられています。
さらに30週ころになると、眼球が動いている時間と動いていない時間がはっきりするようになります。これは睡眠と覚醒のリズムができてきたことをあらわす変化です。そして、同じ状態が持続する時間がだんだん長くなり、その状態が変わるときに、目をパチパチさせたり、口をくちゅくちゅ動かしたりという赤ちゃんの動きがあらわれることもわかってきました。
生まれたばかりの赤ちゃんは、ノンレム睡眠のときにかぎって口をくちゅくちゅ動かしますが、それと同じような動きが、妊娠35週ころの赤ちゃんにはあらわれてくるのです。新生児と同じような睡眠のリズムが、できつつあるということです。