Part1 妊娠中の体重管理で知っておきたいこと
3.体重コントロールがうまくいかない!?
つわりが強くて、体重が減ってしまった……
妊娠初期には、赤ちゃんに必要な栄養はとても少ないので、つわりがひどいから赤ちゃんの育ちが悪いということはありません。逆に、つわりが非常に強い人の場合、赤ちゃんの発育は順調であるという発表もあるくらいなので、つわりがあって体重が減ることを、あまり心配しなくてもいいと思います。
ただ、それがずっと妊娠の中期以降まで続いてしまうと、中期からは赤ちゃんの栄養が必要になってくる時期なので、赤ちゃんが小さくなってしまう可能性があります。
中期になっても食べられず、体重が減ったままというような場合には、赤ちゃんの栄養という面では少し心配なので、何かの方法で栄養を補う必要が出てきます。定期健診のときに、体重グラフと食事内容の記録を持って、かかりつけ医に相談してみるとよいですね。
最近はエコー検査でお腹の赤ちゃんの推定体重も出せるようになってきています。母子健康手帳には胎児発育曲線が載っていますので参考にしてください。
食欲を抑えられない……
体重そのものについては、何㎏増えたからダメというような数値に、あまりこだわる必要はありません。きちんとした食生活を送れているか、ということが大切です。
そこで、「わかってはいるのだけれど、どうしても食べてしまって、食欲を抑えられない」とか、もともと肥満とともに糖尿病や高血圧などがあり、出産にともなうリスクが高い妊婦さんの場合には、かかりつけ医に相談して、その病院の助産師さんや栄養士さん、あるいは地域の保健師さんに栄養指導をしてもらうなどの方法を考えるとよいと思います。