赤ちゃん & 子育てインフォ

ホーム妊娠・子育て相談室インターネット相談室Q&Aバックナンバー妊娠中の気がかり(体重・食事・病気・体調など)

妊娠中の気がかり(体重・食事・病気・体調など)

Q. 第3子妊娠中。排便の際に長くいきんだら子宮が出てしまいました。 (2014.1)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠6か月 (20〜23週)

第3子妊娠21週の経産婦。第2子妊娠中に軽い子宮脱の症状があったのですが、23年春に無事出産を終えました。先日、排便の際にトイレで30分以上もいきんでしまったところ、子どもの拳大くらいの子宮が出てしまいました。夜中だったので病院に確認して安静を保ち翌朝受診しましたが、医師からは詳しい説明がなく、とても不安です。第2子出産後に骨盤底筋トレーニングなどはとくにしていませんでした。便意を感じてもトイレに行くのが怖いです。フルタイムで子どもと関わる仕事をしていますが、これから妊娠中に注意すべきこと、今後の妊娠経過への影響、出産時のトラブルなど想定されることについて詳しく教えてください。

回答者: 安達知子先生

 もともとの生活習慣や体質(便秘しがち、トイレをがまんしやすい環境、肥満、重いものを持ち上げることが多い、もともと骨盤底筋肉の力が弱い、切迫流早産で安静、子宮筋腫合併、前回の分娩が難産、巨大児などなど)で、分娩後に子宮下垂気味、あるいは子宮脱になる女性は、かなり増加しているのではないでしょうか?

 今回は、やはり排便の際に長時間強い腹圧をかけていたので、もともと弱かった骨盤底の筋力が重い子宮を支えきれず、子宮の一部が会陰から脱出して「部分子宮脱」になったものと考えられます。フルタイムで子どもと関わる仕事をしていらっしゃることで、お子さんを抱いたり、持ち上げたりすることが多いのではないでしょうか?

 この妊娠中に骨盤底の筋肉を鍛えるのは無理ですので、まずはあまり強い腹圧をかけないように、便秘をしないようにすること、仕事で長時間立っていたり、重いものを持たないようにすることが大切です。いまはまだ子宮がやや小さいので部分脱出しましたが、週数が進んできますと、子宮が大きくなって脱出はむしろしなくなってきます。ここ2〜3週間はとくに大切にしてください。

 なお、便意を感じてもトイレに行かないと、さらに便が硬くなり、より腹圧をかけなくてはなりません。怖がらずにトイレに行ってください。便秘しやすいのなら、担当医に言って緩下剤を処方してもらってください。

 出産は前回が正常分娩でしたら、あまり問題なくいくと思います。今回の出産後はよく休み、骨盤体操もがんばりましょうね。