赤ちゃん & 子育てインフォ

ホーム妊娠・子育て相談室インターネット相談室Q&Aバックナンバーおしっこ・うんち・おむつ

おしっこ・うんち・おむつ

Q. 3歳4か月。うんちが出るのはわかっているのに、トイレでできません。 (2014.9)

  • (妊娠週数・月齢)3歳

3歳4か月のひとり息子のおむつはずしについて相談します。おしっこは昼も夜も完了したのですが、うんちがトイレでできません。「うんち出るぅ。トイレ行かない!」と言って、うんちをしてしまいます。その後は気持ちが悪いので、「早く拭いて」と私のところへやってきます。息子に「うんちはどこでするの?」と聞くと「トイレ」と答え、「もう少しお兄ちゃんになってから」と言います(すでに3か月程経ちます)。トイレでうんちができたら好きなおもちゃを買ってあげるとか、好きな場所へ連れ行ってあげるなどと言ったり、好きなキャラクターのパンツを一緒に買いに行ったりしても、効果がありません。最近は、うんちをパンツでしたらビンタをしています。本人もわかっていて、うんちのあとは私の前へ来てビンタされるのを待っています。しかし、効果がないので、やめようと思っています。来春は幼稚園入園ですが、気長に待つしかないのでしょうか? 「うんち出る」と言われてトイレへ連れて行くと、出なくなります。精神的に何か障害となっていることがあるのでしょうか。

回答者: 帆足暁子先生

 お子さんは、うんちはトイレですることもわかっているし、うんちが出る感覚もわかっています。それなのに、トイレでうんちができないということは、本来はありえません。ですから、「精神的に何か障害となっていることがあるのか」と思われるのは当然です。
うんちのあとは「早くおしりを拭いて」とお母さんのところに来ることも、3歳4か月という年齢を考えれば少しも不思議ではありません。

 ただ、3歳のひとりっ子が、「もう少しお兄ちゃんになってから(トイレでうんちをする)」と言うのはなぜでしょう? まるで、その言葉の裏に「まだお兄ちゃんになっていないから、これでいい」という子どもなりの正論があるようです。つまり、この3か月「お兄ちゃん」になることを先延ばしにしている、この子なりの理由があるように思えます。

 もうひとつ、気になることがあります。「うんちのあとは私の前へ来てビンタされるのを待っています」ということ。ビンタをされるのは、誰でもいやなことです。本来、子どもは泣いて騒いで何とか逃れようとします。それなのに、繰り返し「ビンタされるのを待って」いるとしたら、そこに、お子さんのいちばん求めているものがあるのです。

 「いやなことなのに、それを求める」ということはもちろん矛盾していますが、お子さんにとってビンタされるのは悲しいことである以上に、「ビンタされる対象として求められる」という強いつながりを感じることでもあるのです。子どもは「怒り」の感情を超えて「強いつながり」を求めます。でも、これはねじれた悲しい関係です。

 あなたは、素晴らしい母親です。「トイレでうんちができたら好きなおもちゃ・好きな場所のご褒美」や「好きなキャラクターのパンツを買いにいく」など、一般的に勧められることはすべてなさっています。多くのお子さんはこれで卒業していきます。でも、そうではないから、あなたは最後の手段として「ビンタ」しているのでしょう。何としても乗り越えていかないお子さんにイライラしてしまう。「効果がないからやめる」と書いておられますが、実際は、あなたご自身もやりたくないからやめようと思っているのだと推察します。

 さて、あなたが書かれた「精神的に何か障害となっている」こと。その通りです。お子さんの心の中に「ねじれてしまった障害物」があるのです。それに気づき、取り除くことができたら、きっとお子さんはなんでもなかったかのように「うんち」をトイレでするようになります。ゆっくりじっくり考えてみてください。あなたがお子さんだとしたら、何が原因になりうるでしょうか。

 来年は幼稚園入園ですね。とすれば、入園まで「うんち」については休戦しましょう。もちろん、おしりを拭いたり、うんちをトイレに一緒に流しに行ったり、汚れたときは一緒に掃除をしたりしながら、です。これまでと違うのは、怒ることをせず、気持ちよく淡々としていること。つまり、そこに「求められる強い結びつき」をつくらないことです。「ねじれた関係」を戻すにはそれがいちばんです。その一方で、「うんち」とは関係ない、あなたも楽しめる生活の中で、お子さんが求めている「強いつながり」をつくるようにしてください。たとえば、くすぐって追いかけて、「きゃあきゃあ」言いながらお子さんが逃げ回るようにしてみたり、一緒にお風呂に入って浴槽の中でお膝に抱っこをしたり、「おはよう」と「おやすみ」のときに必ずギュッと抱きしめるなどで、強いつながりがつくられます。

 あるいは、「幼稚園生は、お兄ちゃん」とお子さん自身が思って、それまでしか甘えられないと覚悟をしているのかもしれません。そうすると、それまでの時期に赤ちゃんのように甘えきりたいことの現れかもしれません。いずれにしても、あなたもそれまでと思って覚悟し、ゆっくりのんびり過ごしてください。それで、お子さんは大丈夫。大人になってもパンツでうんちをする人はいません。どうぞ、入園式までお二人で楽しく笑い転げながら過ごしてください。それがいちばん効果のある方法だと思います。

インターネット相談室が本になりました!詳しくは妊娠・育児の応援ショップ 本の楽育まんてん堂へ。powered by 母子保健事業団 インターネット相談室は母子保健事業団の協賛により運営しています。