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友だち・遊び・テレビ

Q. 4歳の女の子。友だちにきつい言葉を使うたびに注意しますが治りません。 (2015.4)

  • (妊娠週数・月齢)4歳

4歳になる前から娘が幼稚園でお友だちに対して、「遊ばない!」「嫌、キライ!」ときつい言葉を使っているようです。先生曰く、自分が遊びに夢中なときにお友だちから他の遊びに誘われたときや、遊んでいたおもちゃを貸してと言われたときなどにそうした言葉が出るそうです。本人は「(○○するのが)嫌い」と言っているつもりでも、まわりのお友だちは嫌な思いをしていることに本人は気づいていないようです。幼稚園の先生とも話し合い、いまは悪気なく言葉を発しているだけに、いまのうちに直したいと思い、その都度「いま私は〇〇したい」というように、「キライ」などのネガティブな言葉を回避させるよう園と家で注意をしていますが、なかなか身につきません。どうすればいいでしょうか。

回答者: 高橋惠子先生

 まず知っておくべきことは、4歳になれば、子どもの心は発達していますので、自分が何をしたら相手がどのように困るか、どう感じるか、を理解できるようになっているということです。親が4歳児はまだ子どもだと思うのはよくわかります。まだまだ、幼いところをたくさんもっていますので。

 しかし、4歳児はすでに自分をもっていますし、自尊心も発達させています。考える力もあり、相手が心をもっていることもわかるようになってきています。ですから、むやみに友だちに「遊ばない」「キライ」などと言ってはいけないことは理解していると思われます。

 わかっているのに、つい癖が出て「キライ」が口をついて出たとたんに「だめよ」と諭されていると、意固地になってわざと言いたくなっているのかもしれません。わざといたずらをしておとなの反応を試す、という好ましくないサイクルができあがっているのではないかと思われます。「キライ」と言ったらその都度、幼稚園では先生に、家では母親に、「直しなさい」と説教されるのでは、子どもの生活は楽しくないでしょう。そして、プライドも傷ついていることでしょう。

 子どもに何度でも言って聞かせることは、原則としては正しいのですが、いつもそうするのではなく、またやっているなくらいに考えて、子どもを信じて待っていることも大切です。おとなでもいつもの悪い癖が出てしまうことはよくありますね。「しまった」と本人は失敗に気づいているのに、それを見つけてその都度とがめられたらたまりません。見逃してもらいたいと思うでしょう。それは子どもも同じです。

 おとなは「子どもは幼いから、何もわかっていない」「教えてやらなければ」と思いがちです。しかし、そうではありません。子どもも感じ考えることができるのです。それを信じて待つのが親だと思います。もしも、「子どもの気持ちがわからない」と思うときには、おとなの自分だったらどう感じるかを考えると参考になるでしょう。たいていの場合、同じ人間として、おとなと同じように感じ、望んでいるのだと考えてよいのです。