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気になる子どもの様子

Q. 2歳の娘は物怖じしない子でしたが、急に人見知りが激しくなりました。 (2015.6)

  • (妊娠週数・月齢)2歳

2歳1か月の女の子ですが、急に人見知りが激しくなって戸惑っています。2歳になるまではどちらかというと物怖じしない子でしたが、いまは知らない人がいると泣いて部屋に入ろうとしなかったり、1歳から通っている音楽教室も以前は楽しく踊ったりしていたのにいまは私にべったりくっついて顔をうずめ、挨拶もできなくなりました。娘はひとりっ子で、私は専業主婦なのでずっと一緒ですが、毎日公園に行ったり習い事に行ったりとお友だちに接する機会は多いほうだと思います。慣れているお友だちでも、会ってしばらくは私にしがみついて固まっています。しばらくすると仲良く一緒に遊べるのですが。家でも少し私の姿が見えないと、「お母さんどこ? いないの?」と半泣きで探します。その他の点で、とくに発達が気になることはありません。急な変化の原因がわからず、一時的なものなのか、どう対処したらいいのかと悩んでいます。

回答者: 高橋惠子先生

 「人見知り」と「愛着」の関係は銅貨の表裏の関係だとよくいわれます。ご質問の2歳児には「人見知り」が見られ、他方では、「お母さんどこ? いないの?」と不安がっているということから、この「人見知り」は「愛着」との関係で理解するのがよいと思われます。つまり、子どもは特定の人(この場合は、母親)との「愛着」を安定させようとしているときですので、知らない人や子どもとつき合うゆとりがいまはない、ということです。この時期は「愛着」の要求にしっかり応えるとともに、子どもが嫌う場所や機会はしばらくお休みしてはどうでしょう。

 まず、「愛着」について理解してください。「愛着」とは、子どもが自分の身の安全を確保しようと、大人に「自分を安心させてほしい」「護ってほしい」と強く求めることをいいます。はじめは誰とは決めずに「愛着」を求めるのですが、1歳前後から2歳くらいまでの間に、もっとも自分に合った誰かを定めて、その人に愛着を求めるようになります。ご質問のお子さんには、ちょうどこの時期が来たのだと思われます。「お母さんどこ? いないの?」と探しまわるのは、もっともよく見られる愛着行動のひとつです。

 しかし、もう2歳ですから、母親がいつも抱っこしたり、ずっと一緒にいたりする必要はありません。子どもが不安になって求めてきたときには抱っこし、子どもを置いて出かけるときにはよく説明する(どのような用事で出かけるのか、いつ帰るか)などして、子どもを安心させるように心がけましょう。

 「愛着」の対象は“安全地帯”にたとえられます。よい“安全地帯”になることを念頭に置かれるとよいでしょう。“安全地帯”とは危険なときに身を護ってくれる場所です。良質な“安全地帯”は、いざというときには護ってくれるという確信を子どもにもたせ、そこから離れて冒険する勇気をもたせるところです。ですから、「愛着」の対象が子どもをずっと抱っこしたり、いつも一緒にいたりすると、子どもは“安全地帯”から離れることができなくなり、不自由になります。

 子どもが求めてきたときにはそれに応えながら、子どもの自律心を育てましょう。具体的には、ひとりで何かできたときにはほめ、できるだけ言葉で支えたりして、ひとりでできることを増やしていくのです。

 こうして落ち着いてきたら、他の子どもとの交渉も再開しましょう。“安全地帯”になることを心掛けて、「ここで見ているからね」「きっとできるわよ」と励ましてみまもりましょう。以前はできていたのにと思わないことです。子どもの心の成長がさせていることだと受けとめることが大切です。発達を、螺旋階段を上ることにたとえた学者がいます。繰り返しているようですが、確かに階段を上っているのです。