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妊娠中の気がかり(体重・食事・病気・体調など)

Q. 妊娠判明の2週間前にりんご病に。胎児への影響が心配です。 (2017.2)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠6か月 (20〜23週)

現在妊娠22週と4日になります。妊娠が判明した際、病院で6週と診断されましたが、その2週間前くらいにりんご病にかかっていたことを思い出し、医師に話したところ、「大きくなってきているわけだから大丈夫でしょう」と言われました。
友人が妊娠13〜14週目にりんご病にかかり、25週目にそれが原因で死産となったことがあります。そんなことも聞いているので、胎児に悪い影響がないか心配です。もし異常があれば、それはいつわかるのでしょうか?

回答者: 安達知子先生

 結論から言いますと、胎児への影響は心配ないと思います。
 リンゴ病はパルボウイルスB19の感染による伝染性紅斑と呼ばれる病気です。多くは、飛沫感染、時に接触感染でおこります。

 母体に感染した場合の24〜30%に胎児感染がおこり、その1/3、つまり母体感染の9〜10%に胎児水腫や胎内死亡を引き起こします。妊娠の4週に診断されたのならば、さらにその1〜2週間くらい前のごく初期に感染したと考えられます。胎児への感染は母体感染から2〜17週、平均10週位たってからですので、今22週であれば、すでに胎児に胎児水腫や心不全の徴候がなければ、問題ないといえます。このウイルスによる胎児奇形の発生はありません。

 なお、ウイルス感染が起こると、血液の赤血球の基の細胞が破壊され、赤血球産生がとまり、強度の貧血になります。そのため、心不全を起こして、胎児に胸水や腹水が貯留し、全身が浮腫状になりますが、これを胎児水腫と呼びます。なお、一時的に胎児水腫になっても回復・自然治癒することもあります。

 超音波検査などで今までも胎児の状態をみていると思いますが、順調に発育し、胎児水腫がなければ、問題ないでしょう。