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母乳とミルク・授乳

Q. 4か月の男児。母乳量が減り生理が始まったけど、母乳育児は続けられますか? (2017.2)

  • (妊娠週数・月齢)4か月

4か月の男児の母親です。3232gで出産、その後は母乳育児が軌道に乗り、少し平均よりは軽めですが、成長曲線のなかにしっかり入る発育です。3か月を過ぎたあたりから、夜12時間くらい寝るようになり、夜間の授乳がなくなりました。4か月に入ると急に母乳が減り、生理が始まりました。まだ母乳育児を続けたいのですが、可能でしょうか? 子どもを起こしてでも夜間の授乳を再開すれば、母乳量もまた増えるでしょうか?

回答者: 市川香織先生

 産後4か月になり母乳の分泌量が減ってきたため、母乳育児を続けられるかご心配なのですね。産後すぐからの母乳育児はスムースだったようですが、夜間の授乳が減って、母乳の分泌量が減ってしまったのですね。

 大丈夫です。母乳の量は増やすことができますし、これからも母乳育児は続けられますのでご安心ください。
 3か月過ぎから、赤ちゃんが夜12時間くらい寝るようになり、夜間の授乳がなくなったことで、母乳が減って月経も再開したのでしょう。夜間長く寝てくれる赤ちゃんは、お母様にとっても体を休める時間が増え、ありがたいですよね。一方で、母乳を吸ってもらえないため、乳房が張ってしまいしこりができるなど、トラブルを引き起こすケースもあります。また、赤ちゃんにとっては、飲む回数が減ると栄養が不足してしまい、体重の増加が伸び悩むケースもあります。ただ現在は、赤ちゃんは成長曲線の中に入っているということですので大丈夫そうですね。

 赤ちゃんは、夜間眠ってしまい飲まなかった分、昼間にたくさん飲んでくれますか。母乳の分泌量が減ってしまったのは、やはり母乳を飲む回数の減少にあると考えられます。

 一番の対応策は、赤ちゃんに吸ってもらう回数を増やすことです。昼間の授乳回数を増やす、または、夜間途中で赤ちゃんを起こして飲んでもらうとよいでしょう。母乳分泌量を増やすために、バランスのよい食事と水分を十分に取ることも一緒に行っていきましょう。ストレスをためず、お母様の休息を確保することも、母乳を増やすには大切です。

 夜間から朝にかけての授乳のタイミングですが、可能なら夜10時か11時くらい頃まで少し頻繁に授乳をしたうえで眠ってもらい、朝6時か7時くらいまでには起こして授乳するというパターンもよいと思います。このタイミングですと、お母様にとっても無理のない生活リズムが保てますので、体を休めることもできるでしょう。

 さらに母乳の分泌量を増やすためには、体を温めることも有効です。育児に忙しい毎日とは思いますが、湯船にゆったりとつかって体を温めることはできますか。バケツなどにお湯を張って足湯をするだけでも効果的です。食事も温かいものを食べる、肩や背中のストレッチやマッサージをするのもよいでしょう。

 また、お住いの近くで母乳育児相談をしている助産所や母乳外来などがあれば、乳房マッサージを受けるのもひとつの方法です。母乳の分泌量を増やすだけでなく、赤ちゃんの飲み方や成長も確認してもらえるので安心できるでしょう。

 母乳の分泌には吸ってもらう刺激が必要です。まずは赤ちゃんに頻回に吸ってもらい、母乳の量が徐々に増えてくることを期待しましょう。少し時間はかかるかもしれませんが、母乳は増えてきますので、ぜひがんばってくださいね。