ママ・パパの気持ち
Q. 精神的に余裕がなく、２歳の息子を怒ってばかりです。 (2017.11)
- （妊娠週数・月齢）2歳
私は25歳で2歳の男児の母親です。昨年離婚して、今は昼夜働きに出ています。子どもと接する時間があまり無く、少しでも笑顔で接したいのですが、仕事の疲れもあり、自分の時間がほしくて子どもに怒ってばかりの生活です。子どもはかわいいのですが、気持ちに余裕がなくストレスばかりです。最近では、怒ると子どもがおびえてるように見えてしまうのですが、それでも怒ることがやめられません。どうやって接していいのかもわかりません。精神的に、自分は病気だと思います。自分のことばかりになっていて、子どものことがそっちのけになっている最低な母親だと思います。どうしたら子どもに怒らず、心から笑って接することができますか？
回答者: 帆足暁子先生
つらい状況ですね。気持ちに余裕のない生活のなかで、あなたは子どもに怒らず、心から笑って接することができるようになりたいと思っている。だから、こうして相談されている。それは、少しでも子どもに笑顔で接したいと思うし、子どもをかわいいとあなたが思っているからです。大切なのは、子どもを思うあなたの優しい気持ちです。その気持ちがある限り、あなたは良い母親です。
怒らないで優しく接してあげたいと思っても、できないことがある。母親も人間です。限られた時間の中で仕事をし、やらなければならないことに追われ、疲れてくると、自分のことを優先したくなる。そうしなければ自分を維持できないから。でも、子どもを優先していないことも分かっているから、母親としての自分を責めてしまう。自分を優先しても、少しも気持ちが楽になれない。その繰り返し。
では、どうしたら良いでしょうか。
まずは、自分のことを振り返ってみてください。去年離婚されてから、子どもを抱えて昼夜の仕事をしていること、すごいことだと思いませんか。それだけで、今のあなたはもう十分です。
最近は怒るとお子さんがおびえているようにみえるとのこと。仕方がないことです。
誰でも怒られるのは怖いですから。
分かっていても怒ることを止められない時、一つだけお子さんのためにしてほしいことがあります。
親に怒られる時、特に小さい子どもは、自分が悪いから、きらわれているから怒られると思ってしまいます。そして、自分は駄目な子どもだと思い込んでしまうのです。でも、そう思ってしまうと、せっかくのお子さんの可能性は発揮できなくなってしまいます。
あなたはちゃんと分かっています。自分に余裕がないから怒ってしまうのだということを。ですから、きちんと「あなたは悪くない。ママが余裕がなくて怒ってしまうの。ごめんね」「あなたは私のかわいい子よ」と子どもに言ってあげてください。2歳で、あなたの言葉を正確には理解できなくても、言葉から感じ取れるあなたの思いに、安心することができます。
心から笑ってお子さんに接することができるためには、二つ方法があります。
一つは、あなたが理想を下げること。つまり、先述したように、「今の自分はこれで十分」と思えると、自分を責めずに済みます。怒ってしまうし自分を優先してしまうけれど、今はこれで十分良い母親だと、ぜひ思ってください。それで良いのです。
もう一つは、あなたの余裕をつくることです。「地区担当の保健師さんに子育てサービスで、あなたが使えるものをピックアップしてもらう」あるいは「夜間保育所の紹介」「乳児院の短期入所を利用する」などの子育てメニューや、「子育てのパートナーを見つける」「再婚する」等のあなたを支えるメニューがあります。あなたにとって何が一番ぴったりくるでしょうか。
あなたも子どもも幸せになる方法を考えることが、一番大切です。
あなたが幸せになることが子どもの幸せにもつながるのです。