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性格・親のかかわり・育て方

Q. 11か月の娘の母。娘の相手をせず、スマホやテレビばかり見てしまいます。 (2018.4)

  • (妊娠週数・月齢)11か月

生後11か月になる娘の母親です。テレビをつけていると気持ちが落ち着きます。また、気になることをとことん調べたくなる性格です。家事や離乳食、外出、子どもについてスマホで調べていると1日が終わり、娘とほとんど遊んでいません。そのためか娘はひとり遊びが上手です。娘が指をさした方向を見ないこと、指さしができないことが気になり、発達障害があるのでは?とマイナス思考になっています。それならしっかり娘をみてあげればいいのに、スマホを見たりテレビを見たりしてしまいます。それは私の息抜きになっており、やめられません。月齢目安を気にしては自分を責める一方、自分の欲求を制限したり育児について完璧にやろうとすると、育児自体を嫌いになりそうでできず、悪循環のままです。やはり母親としての考えが甘いのでしょうか。

回答者: 帆足暁子先生

 あなたは、ご自分のことがちゃんとわかっています。娘さんのことが気になっていること、でも、自分の息抜きはやめられないこと。やろうとしたら、育児自体を嫌いになって悪循環になりそうなこと。

 つまり、あなたは息抜きをやめないことが一番よいことなのです。なぜなら、あなたにとっても娘さんにとっても一番悲しいことは、母であるあなたが育児を嫌いになることだからです。ですから、そうならないことが一番優先されるべきこと。

 では、指さしをしない娘さんのことはどう考えたらよいでしょう。
 ひとり遊びが上手なのは、いろいろなものに興味や関心を持ちやすく、集中できるのかもしれません。あるいは、相手をしてくれる大人がいないから、指をさした方向を見ないことも考えられます。
 指さしがなくても、あなたと一緒に笑い合えますか。気持ちがつながっている安心感がありますか。まだ言葉が出なくても、あなたの言葉を理解していますか。指さしがなくても、そういうことができていれば、まずは安心です。

 もし、そういう様子がなかったら?
 やはり、育児を完璧にしなければいけない?

 完璧な母親なんていません。完璧な子どもがいないのと同じです。
 必要なのはお互いを大切に思う時間が、少しでもあること。

 例えば、数日娘さんの生活リズムを確認して、日中や夜に娘さんが寝ている時間をあなたが息抜きを満喫する時間にあててみることができれば、お互いを大切にできます。
 なぜなら、娘さんが起きている時間は、できるだけあなたも公園にいったり、買物をしたりして外に出る時間にすることによって、あなたも健康でいられます。

 できるだけ朝の7時前ごろ、お日さまの光を浴びると、目が覚めて意識が活性化したり、ネガティブな気分を解消して気持ちが落ち着いたり、痛みを和らげたり、ぐっすり眠れるようにする作用をもつセロトニンという物質が生成されます。生きる力になります。

 あるいは、娘さんが起きているときの数分間、娘さんを抱っこしながらスマホを見たりテレビを見たりすることにしてみるのは、いかがですか。娘さんと遊んでいる時間が少ないと不安に思うけれど、息抜きもしたいあなたなら、「一心同体」が一番効果的です。あなたがスマホに釘付けであったとしても、あなたの匂いや皮膚の感触、声と一緒にいるだけでも、娘さんにとってもあなたにとっても大切な時間になるはずです。そのときに娘さんの赤ちゃん言葉が聞こえたら、ちらっと目を見て同じトーンで繰り返してあげるだけでも大切な関わりのひとつです。

 家にいると、テレビやスマホに釘付けでも、外に出ていると気持ちが離れられる人もいます。お天気のよい日には娘さんと外に出てみるのもよいです。

 自分のことがよくわかっているあなただから、ご自分がやりたい方法を選べると思います。

 最後に。
 あなたがそれだけ息抜きが必要なことにも、必ず理由があります。それが何なのかを考えていくことも、あなたにとって大切なことだと思います。
 ひとりで抱え込んで頑張りすぎないように、気をつけてください。