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母乳とミルク・授乳

Q. もうすぐ3か月の娘。おなかがすいても泣かず、授乳のタイミングに悩んでいます。 (2019.9)

  • (妊娠週数・月齢)3か月

もうすぐ3か月の娘はおなかがすいても泣きません。保健師さんが訪問した1か月半ごろまでは、3時間おきに授乳をしており、その際に一日トータルで50mLぐらいのミルクを足していました。体重増加に問題なかったため、保健師さんの指導で夜は5〜6時間続けて寝て、日中は、2~3時間ごとに授乳していました。その後体重が停滞し、母乳後のミルクを飲まなくなったのですが、母乳前にミルクを与えたら飲むように。現在、20mLを4~5回ほど、母乳の前に飲ませています。授乳回数は7~8回です。これで体重が増えてきて、出生時3405g、現在約5400gです。本当は、母乳の前にミルクを飲ませたくないのですが、体重の増え方が成長曲線に沿っていないので、少しずつミルクを足しながら進めています。おなかがすいたのかわからないため、3時間おきの授乳をしていますが、この後もこのように続けていくのでよいのでしょうか? 赤ちゃんのおなかがすいたときのサインについても教えてください。

回答者: 市川香織先生

 3か月の赤ちゃんの授乳についてご心配なのですね。出生時の体重が3405gで、1か月半ごろの保健師の訪問で問題なかったということですから、そのころまでは、本人にとってちょうどよい量が飲めていたということですね。

 その後、体重増加が停滞したということですが、ミルクを母乳の前に補足するようにして、現在5400gまで増えてきたのですね。一般的には、生後3か月ころは出生時体重の約2倍になると言われるので、たしかに体重の増えはゆるやかな赤ちゃんのようです。ただ、この時期は体重だけでなく、身長もぐんと伸びる時期でもあります。身長の伸びはいかがですか。また、必要な量が飲めていれば排泄もしっかりあると思います。うんち、おしっこはたっぷり出ていますか。機嫌がよく活気もあって、赤ちゃんはよく動きますか。お肌はしっとりしていますか。毎日一緒にいるお母様から見て、赤ちゃんがとても健康そうなら、一時的に体重の増えがゆるやかでも、これからきっと必要な時期に追いついてきてくれるでしょう。3~4か月では乳児健診が行われますので、体重の増えがゆるやかな理由が他にないか、小児科の医師に診てもらいましょう。

 乳児健診で問題がなく、哺乳量さえ増えれば体重が増えてくると期待できるようであれば、実際に母乳がどのくらい出ているのか、上手く母乳を飲みとれているのか、補足するミルクをどのタイミングでどのくらい足すのか、期間を置きながら専門家にフォローしてもらうのがよいのではないかと思います。それには、母乳育児相談を行っている助産師に見てもらうのが一番です。現在のように母乳の前にミルクを足して飲んでもらうのか、1回授乳を増やしてその分ミルクをまとめて足すのかなど、赤ちゃんとお母様に合った方法を一緒に考え、試しながら、体重増加と合わせて見ていくことが今は大切かと思います。母乳育児相談を行っている助産師は、インターネットで検索したり、保健センターなどでも把握していることが多いので、お電話や健診の際に聞いてみるのもよいでしょう。

 また、赤ちゃんが空腹を感じたときのサインですが、赤ちゃんはおなかがすくと、もぞもぞと体を動かし、手を口や顔に持ってきたり、おっぱいを吸うように口を動かしたりし始めます。口だけではなく、舌を出したり、クーとかハーといった声を出したりもします。泣くのは空腹の遅めのサインなので、赤ちゃんが泣く前のサインは、出しているのではないでしょうか。

 できれば、母乳の前にミルクを飲ませたくないということでもあるので、赤ちゃんのもぞもぞしたサインがあったら、まず母乳を与えてみてはいかがでしょうか。そして、赤ちゃんが十分満足するまで飲ませましょう。片方何分ずつというように時間で切り上げたりすると、授乳後半で濃くなってくる脂肪量の多い母乳を赤ちゃんは飲み損ねてしまいます。そうすると体重もなかなか増えてくれません。また、授乳間隔が短いほど脂肪の濃度は高くなるので、それぞれの乳房からの授乳が3時間以上空かないようにするのも母乳の脂肪濃度を上げるには大切です。お母様ができそうであれば、夜間もあまり間隔をあけすぎず、かといって目覚ましをかけてまでしなくてもよいので、欲しがるようであれば母乳をあげるようにしてみるとよいのではと思います。このようなタイミングなども一人でやっていると、「これでいいのかしら」と確認したくなると思います。ぜひ助産師に寄り添ってもらいながら、徐々にベストなペースに持っていければと思います。お母様が安心して母乳育児を続けていけるとよいですね。