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妊娠中の気がかり(体重・食事・病気・体調など)

Q. 妊娠12週。クラミジアの感染が判明しました。 (2019.10)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠4か月 (12〜15週)

妊娠12週の妊婦です。クラミジア検査の結果、陽性反応となり、ジスロマックを処方されました。いままで、性病の検査はやったことがなく、いつごろからクラミジアに感染していたのかわかりません。妊娠してからクラミジアに感染したという可能性はありますか?また、クラミジアは自然に発生するのでしょうか。感染すると早産や死産の可能性があるとネットに書かれていたのを見て、すごく不安です。

回答者: 安達知子先生

 クラミジア感染は性行為のある若い女性の10人に1人程度に起こるとても頻度の高い性感染症です。性器と性器との性行為だけでなく、口腔性交でも感染します。帯下の増加や腹痛などの症状が出る人もいますが、ほとんど症状なく経過する人も多く、女性の8割は感染しても気づかないともいわれています。そのため、症状がなくても1年に1回は検査していただきたい感染症です。

クラミジアは子宮頸管から卵管を通って骨盤内に侵入し、感染が広がり、卵管炎や肝周囲炎などを起こします。卵管やその周囲の癒着などから不妊症になる人、妊娠しても卵管などに妊娠する異所性妊娠を起こす人もいます。気づかずに妊娠が経過すると、切迫早産などを起こす恐れも報告されています。

 また、通常の抗菌薬は無効なことが多く、未治療で分娩すると、産道から感染して、新生児の30%に結膜炎を、5%に肺炎を起こすといわれています。妊娠中に検査で陽性とわかったことは治療につなげられてよかったと思います。感染が妊娠前か、後かは不明です。パートナーと一緒にしっかり治療してください。