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Q. 娘の子育てに疲れていたところに望まぬ妊娠。夫に気持ちがうまく伝えられません。 (2020.7)

  • (妊娠週数・月齢)2歳

もうすぐ2歳の娘がいます。生まれた当初は、子どもはもう一人いてもいいと思っていたのに、子育てがだんだんつらくなってきて、ひとりっ子でいいと思うようになりました。夫は帰りが遅く、帰宅しても娘をかまうことなく、かまってもテレビを見たり携帯ゲームをしながらといった状態です。私は強く言えない性格でストレスだけがたまり、イライラをおさえながらの生活です。そんな中、二人目を妊娠しました。避妊を聞き入れてもらえなかった結果です。もっと強く言えばよかったと、後悔と怒りと悲しみの気持ちでいっぱいになりました。夫に妊娠したことと、産みたくないことを告げたところ「ショックだ。それなら早く言って欲しかった。俺は産んで欲しい」と言われました。私は言いたいことがいっぱいあったのに、「子育てがつらい、弱くてごめん」としか言えませんでした。翌日「俺もがんばるから、すぐに答えを出さないで」と言われましたが、1人での子育ては限界で、二人目が産まれて主人が協力してくれるか信用できません。夫が傷つく姿を見るのはつらいですし、産めなかった罪悪感も残るでしょうが、私の考えは変わりません。どうすれば、夫に私の気持ちをわかってもらえるでしょうか?

回答者: 帆足暁子先生

 つらいことがいくつも重なっているのですね。3人家族なのに一人きりのような孤独感が伝わってきます。
 あなたの一番の願いは、あなたの気持ちを夫がわかってくれることですね。
 そのことについて考えてみましょう。

 あなたが夫に「わかってほしいという気持ち」は、あなたの「子どもは産みたくないという気持ち」でしょうか?

 「夫が傷つく姿を見るのはつらいですし、産めなかった罪悪感も残るでしょうが、私の考えは変わりません」というあなたの決意は、これまでのあなたと夫の関係を考えれば、それだけで尊重されなければならない大切な気持ちですから、あなたの夫にはぜひわかってほしいと思います。ただし、現実問題として、彼があなたの気持ちをわかってくれたことが、これまであったでしょうか。もしなければ、今回もあなたの気持ちをわかってもらうのはかなり難しいと思います。少なくとも、これまでと同じ関わり方では無理です。あなたがこれまでできなかった「(夫に)強く言う」ことや「(夫に)言いたいことを言う」ことができれば、もしかしたらわかってもらえるかもしれません。つまり、これまでのあなたとは違った方法なので可能性があるからです。でも、それはあなたにとって難しいことかもしれません。直接話すことが難しければ、現代の便利なツールであるラインやメールで伝えることもできます。あるいは、アナログで手紙を書くということもインパクトの強い方法です。最終手段として、「気持ちをわかってもらう」ことはあきらめて、自分の思いを粛々と通していくという態度で、結果として、彼に「わかってもらう」方法もあります。

 もう一つ、気にかかることがあります。あなたは、娘さんが生まれたときにはもう一人いても良いと思っていたのですね。なぜ、あなたの思いは変わったのでしょう?

 あなたの夫が娘さんをかまってくれないことがつらかったからでしょうか。それとも、それを夫に言えなかったからでしょうか。避妊を聞き入れてもらえなかったときにもっと強く言えばよかったと後悔しているからでしょうか。産みたくないと言ったときの夫の言葉に、言いたいことがいっぱいあったのに言えなかったからでしょうか。二人目が産まれても協力してくれるか信用できないからでしょうか。

 あなたの心の中に、解決できていないたくさんの思いがあるように思います。それが「イライラをおさえながらの生活」に繋がっているのではないでしょうか。ですから、どうしたらあなたが、楽しく生活できるかを考えることが大切なように思うのです。あなたが「イライラをおさえながらの生活」を変えることができるかどうかは、今回の二人目の妊娠の問題が解決できても、残るような気がします。あなたにとって、どういう生活が楽しいと思える生活でしょうか。それを考えていく良いチャンスかもしれません。「自分の幸せは自分が決める」そうです。これまでは彼がつらい思いをしなくてすむようにあなたが彼に合わせることが多かったのではないでしょうか。そうであれば、どのような形であれ、あなたのありのままの気持ちを夫に伝えていくことが、あなたと夫の幸せへの次のステップになるかもしれません。幸せは関係の上に成立します。あなたが幸せでなければ、あなたの夫も幸せではないのです。あなたにとって楽しい生活とは何かを考えてみませんか。