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母乳とミルク・授乳

Q. 生後1か月。新生児期の栄養不足が発達に影響しないか心配です。 (2020.11)

  • (妊娠週数・月齢)1か月

生後1か月の子をミルクで育てています。2996gで誕生。生後12日で3240gになり、1日44gの増え方で「ミルクをあげすぎだ」と言われました。そこで、1日7~8回、3時間ごとのペースは変えず、一回の量を80mLから60mLにしました。その量で続けていたら、生後36日の新生児訪問の際の体重が3510gで、1日たったの11gしか増えてないことがわかり、慌ててミルクを増やしました。その後は、体重は順調に増えていますが、長い間ミルクを減らしたことを後悔しています。新生児期の栄養不良は、脳に糖分がまわらず、発達障害の原因になると聞き、大変心配です。今後の発達にどのような影響があるのか教えてください。

回答者: 板橋家頭夫先生

 結論からいえば心配はないと思います。

 一般的には、生後2週までは3時間ごとの授乳であれば80mL/回が目安で、それ以後1か月までは80~120mL/回となります。2週間健診で体重増加が多すぎるからといって、減量は必ずしも必要はないと思います。体重増加は個人差が大きいものの、必要とする栄養素を維持する必要があるからです。その後授乳量が少なかったからといって、それが数か月にわたって持続する場合は、発達に影響する懸念がありますが、2~3週間ですみやかに授乳量を増やしているので多少の不足があっても赤ちゃんは十分に対応できる能力を持っていますので、まず問題が起こることはないと思います。飢餓状態にある開発途上国における研究では、生後6か月以内に適切な授乳量が確保できた場合には、発達に影響がなかったという報告もあります。

 健診では指導する側も、また、お母さんたちも体重ばかりに注意がいきがちですが、頭囲や身長の増加も重要で、とくに頭囲や身長は中枢神経系の発達の指標となります。頭囲や身長が着実に増加していれば、なおさら安心できるかと思います。