赤ちゃん & 子育てインフォ

ホーム妊娠・子育て相談室インターネット相談室Q&Aバックナンバー泣き・夜泣き・眠り

泣き・夜泣き・眠り

Q. 5か月の子の寝かしつけに苦労しています。授乳間隔が短いのも悩みです。 (2022.12)

  • (妊娠週数・月齢)5か月

5か月の子を完全母乳で育てています。義実家で暮らしていた4か月までは21~22時ごろに寝て、朝8~9時ごろ起きる生活で、夜通し寝るか、深夜に一度、目を覚ます程度でした。引っ越してからは、19~20時ごろに寝かしつけ、朝7時半までに起きるという生活にしましたが、中耳炎を患ってから寝つきが悪くなってしまいました。治って1週間以上たっても寝つきは悪く、寝ついてからもひどいときには1時間おきに目覚めます。おっぱいを飲ませながら寝かせるのが悪いのかと思い、授乳の後、抱っこしてトントンしても寝るまでに1時間以上かかり、布団に寝かせた状態でトントンしても2時間近く泣きっぱなし。そのときは断念しておっぱいで寝かしつけました。夜中に起きて泣くときは添い乳です。おっぱいを離すと泣くので、夜通しずっと吸わせたままのときもあり、無理な姿勢で寝ているせいか、私が体を痛めてしまいました。日中は、抱っこひもで30分くらいは寝ますが、布団では寝ません。1日の睡眠時間は10時間~13時間程だと思います。日中は散歩や子育て広場などで刺激を与えていますが、授乳間隔が2時間〜3時間でなかなかあかないのも悩みです。ほかの人の寝かしつけや授乳間隔と比べるとつらくなりますし、卒乳になったらどうやって寝かせればいいのかと思うと、ますます悩んでしまいます。

回答者: 市川香織先生

 5か月のお子さまの寝かしつけに苦労されているのですね。4か月までは夜通し寝ていたリズムが、中耳炎を患ってから寝つきが悪くなり、しかも添い乳しないと寝てくれないときもあるとのこと、お母さまもお疲れがたまってしまいますね。日中は散歩や子育て広場など外部の刺激があるので、昼と夜のリズムもできてくることでしょう。しかし、授乳間隔は2~3時間で、間隔があかないことも悩んでいらっしゃるのですね。

 5か月のころは夜泣きが増えてきたり、夜間の寝かしつけに苦労されたり、昼間もお布団では寝てくれないという悩みをよく耳にします。この時期の赤ちゃんは、脳が急激に発達するころで、赤ちゃんは自分が何か行動すると周りに変化が起こることがわかってきます。たとえば、足でお布団を蹴るとお布団が動く、おもちゃをつかんで投げると周りの大人が反応して拾ってくれるなどです。そういうときの赤ちゃんは興味津々、楽しそうですよね。このように感情の変化も出てきますし、外出すれば外の世界で出会うものには好奇心を刺激されています。脳が目まぐるしく多くのことを吸収しているので、コントロールしきれなくなり、これまで夜間はまとめて眠れていたリズムが崩れて、夜起きてしまったり、夜泣きしてしまったりするようです。

 成長の節目で、このように睡眠が不規則な状態に戻ってしまう状態は、睡眠退行と呼ばれています。多くの赤ちゃんでよく起こることです。睡眠リズムが整ってきたなという矢先に起こるので、大人はリズムを合わせるのが大変ですよね。睡眠退行が起こる時期も人それぞれですし、複数回起こる場合もあるようです。しかし、月齢が進むにつれて減っていきますので、これがずっと続くわけではありません。いまは大変ですし、先が見えない感じがしますが、成長とともに変化していきますよ。

 そうは言っても、お母さまが眠れない日が続いたり、ずっと添い乳をするのも大変です。パートナーや家族など、夜間の寝かしつけを一緒に担ってくれる方はいらっしゃいますか。赤ちゃんをお風呂に入れて、眠りやすい環境を準備する、夜中に授乳した場合、授乳後の抱っこと排気を行うなど、部分的に担う人がいると負担は減りますね。しかし、完全母乳ということですし、添い乳をしないと寝てくれないかもということもありますので、お母さまの安楽な姿勢を準備することも重要です。背中側に大きめのクッションなどを入れたリクライニング姿勢を取るのも一つです。

 夜泣きは大人も泣きたくなりますが、「泣かないでほしい」と思うとよりつらくなるので、「自分でもどうしようもなくて泣いているのね、大丈夫よ」と思うようにする、夜泣きの捉え方を変えるのも一つの対応策です。

 また、そろそろ離乳食を始めていく時期になってきます。最初のころは量も回数も少ないのですが、離乳食が始まると食事が生活リズムの一つになってきます。ただ、母乳の場合は消化が良いので授乳間隔は2~3時間で変わらないでしょう。1回の授乳時間が長くなければ、ぜひ赤ちゃんのペースで授乳を続けてください。母乳ですと授乳間隔は今後もあまり変わらないため、お母さまがいかに楽に授乳を続けられるかがポイントです。授乳服の活用、抱っこのとき、腕や手首の負担がないようにするなど、お母さま自身の負担がないように楽しんで授乳が続けられる工夫を取り入れてくださいね。

 授乳リズムや睡眠リズムは、赤ちゃんによってかなり個人差があるものです。他の赤ちゃんと比べたくなってしまいますが、わが子のペースでわが子がごきげんに過ごせているかを見てあげてくださいね。