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母乳とミルク・授乳

Q. 生後5か月の子。添い乳でしか寝なくなりました。 (2023.8)

  • (妊娠週数・月齢)5か月

現在5か月の子と2人暮らしです。おっぱいとミルクの混合で育てています。3か月ころまではミルクのあと、抱っこで寝かしつけていました。寝つきが悪かった際に添い乳をしてみたらすぐに寝つき、自分が楽だったこともあって、それ以降、昼も夜も添い乳で寝かせるようになりました。いまはおっぱいをあげて足りなければミルクを足し、そのあとは寝つかせるためにだけ、おっぱいをくわえさせています。添い乳をせずに寝かしつけたいと考えているのですが、抱っこで寝かそうとしても泣き止まず、おっぱいを探す仕草をします。布団に置いて添い寝しながら、トントンしたり頭をなでても泣き止まず、おっぱいを探して服を吸っています。おっぱいをくわえさせてもずっと吸っていて、ちゃんと眠れているのかも怪しいです。寝ついて途中で目覚めたときも、おっぱいがないと泣き出し、おっぱい以外の方法で寝てくれません。おしゃぶりも試してみましたが拒否します。どうすればおっぱいをくわえずとも寝てくれるのでしょうか。また、添い乳での寝かしつけを続けると、将来的によくない影響がありますか?

回答者: 市川香織先生

 生後5か月のお子様が添い乳をしないと寝てくれないのですね。
 添い乳は、お母様にとって、身体を横にしながら寝かしつけられ、夜間ぐずっても起き上がらずに授乳できるので楽ですよね。お子様にとっても大好きなお母様とスキンシップしながら眠りにつけるので、とても安心できるものですよね。

 一方で、添い乳のデメリットは、万が一お母様が疲れすぎていて添い乳で眠ってしまうと、お子様の鼻や口をおっぱいで塞いでしまい窒息のリスクがあること、げっぷをせずに横向きや仰向けでお子様が寝入ってしまうと、逆流した母乳が耳の方に流れ込み中耳炎になることなどがあります。添い乳するときはお母様の頭を枕などで高くして、お子様の顔が見えるように調整し、お子様のようすを見ながら行いましょう。
 また、普段から吐き戻しが多いようでしたら、添い乳のあと、起き上がってげっぷをさせたいところです。しかし、現在添い乳でおっぱいをくわえると寝ながらも吸い続けているようですし、おそらくおっぱいを離すと泣いてしまうでしょう。おっぱいを吸い続けていても問題はないのですが、口をくちゅくちゅと短いリズムで動かしているだけのときは、母乳を飲んでいるというより、くわえているだけと考えてよいでしょう。徐々に口を動かす回数が減ってきたり、間があくようになってきたら、まどろんできていますのでそっとおっぱいを離してみましょう。

 お子様は毎日新しい世界で新しい経験を積み重ねているので、不安やストレスもあります。添い乳でおっぱいを吸うことは、お母様の肌のぬくもりや鼓動、柔らかさを感じることができ、そのストレスを和らげることに繋がっているのです。安心できるお母様とくっついていたいというのが一番の目的なのです。ですから、添い乳をやめるためには、おっぱいを吸って安心するという行為に替わる安心を与えてあげることが大切です。お母様がそれならばもう少し続けてみようかなと思えれば、いまは慌てて添い乳をやめなくてもよいのではないでしょうか。添い乳を長く続けていても、問題はありません。卒乳までゆったりと構えてもよいのではないでしょうか。

 また、現在5か月ですので、徐々に離乳食も始まりますね。離乳食が始まると授乳のタイミングや飲む量の変化もあるでしょう。生活リズムも整ってくる時期でもありますので、夜は入眠儀式なども取り入れていってもよいかもしれません。同じ時間にお風呂に入り、授乳でたっぷりと飲んでもらったら、眠くなる前からお布団に入り、子守唄を歌う、絵本の読み聞かせをするなどです。歯が生えてきたら歯みがきもおやすみ前のルーチンに加えていきましょう。おっぱいの代わりになってくれそうなタオルやぬいぐるみなども一緒に寝るようにしていけば、お母様の代わりとなってくれるかもしれません。
 いまは焦らず、添い乳がお子様にとって安心基地になっているメリットを活かし、お母様もスキンシップを楽しんでいただけたらと思います。