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母乳とミルク・授乳

Q. 6か月の子。おっぱいをくわえたら怒って泣くようになりました。 (2024.1)

  • (妊娠週数・月齢)6か月

6か月の子がおっぱいで寝られなくなったことについての質問です。いままで、眠いときやイライラしているときは、必ずおっぱいか抱っこですぐ眠ったり落ち着いたりしていたのですが、最近はおっぱいをくわえてしばらくすると怒っておっぱいから口を放す、そしてまた欲しがってはくわえるの繰り返しとなることが多いです。怒るときは、かんしゃくをおこしたかのように顔を真っ赤にして泣き続けることもあります。いままでおっぱいをくわえることで安心してくれていたのに、それができなくなるということはあるのでしょうか。一時的なものなのか、それとも自分に何か原因があるのではないかとすごく悩んでいます。授乳のことを考えて、食生活には十分気をつけています。最近歯が生えてきたので、その違和感のせいかもしれないとも思うのですが、とにかく子どもが心地よく安心できる環境をつくってあげたいです。どうすればよいのでしょうか?

回答者: 市川香織先生

 6か月のお子様への母乳育児で困っておられるのですね。これまで大好きだったおっぱいに対して、かんしゃくを起こすように怒り、泣かれると戸惑ってしまいますね。
 赤ちゃんの反応には何かしら理由があると思いますが、その理由は、必ずしもどの子も同じではありません。

 お母様側に何か理由があるとすると、いつもと違う匂いのするもの、例えば石鹸や香水、ローションなどをお母様が使って、いままでとは別のにおいがするためだったり、とても気にかかる出来事や心配なことがあってお母様自身が精神的に落ち込んでいたり、仕事に復帰して生活パターンが変わったり、などが考えられます。赤ちゃんは敏感に違いを感じているのかもしれません。

 赤ちゃん側の理由としては、体のどこかに不快な症状があることが考えられます。最近歯が生えてきたということですので、それが最も考えられる理由かもしれません。歯の生え始めは、痛みや不快感が出てぐずったり、夜泣きが増えたりします。何かを噛むと落ち着くので、おもちゃやタオル、自分の手なども口に入れて噛みたがるようになります。歯の生え始め以外ですと、中耳炎を起こしている、風邪をひいてのどが痛い、鼻がつまっている、口の中が切れて痛い、などがあります。これらに該当しないようでしたら、歯が最も考えられる理由ではないでしょうか。
 歯の生え始めの不快感は、冷やしたおしぼりで拭ってあげたり、金属のスプーンで歯茎をマッサージしてあげたりすると落ち着きます。何かをかじっていたいので、歯固めのおもちゃなども使用されてもよいかもしれません。ただし、赤ちゃんが何かを口に入れて噛んでいるときは、のどに詰まらせないか目を配っておきましょう。

 また、歯の不快感があるときは、母乳を飲む量も少し減るかもしれません。6か月なので、離乳食も始まっていますね。極端に飲む量、食べる量、そして排泄が減っている場合は、受診も必要ですが、そうでなければ、成長の過程で起こることですので、様子を見て大丈夫です。もし授乳間隔があいてしまって、おっぱいが張るようでしたら、少し搾乳して乳腺炎にならないようケアしておきましょう。

 心地よく安心できる環境をつくってあげたいというお母様の温かい思いは、赤ちゃんに伝わっていますが、赤ちゃん自身も成長の過程で初めて経験することがたくさん起こり、ぐずることでしか表現できない時期なのでしょう。理由がわかれば、お母様も安心ですね。成長は喜ばしいことでもありますので、その成長過程を見守ってあげてくださいね。