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教育・保育

Q. 幼児教室で大泣きする5歳の息子。 (2024.4)

  • (妊娠週数・月齢)5歳

5歳の息子は、家では小学校受験の問題プリントなどに取り組めますが、幼児教室では泣いて取り組むことができません。ほかの子は親の付き添いもなく授業に参加できています。やるべきときに大泣きして投げ出す息子を見ていると悲しくなり、夫婦で息子につらく当たってしまうこともあります。
共働きのフルタイム勤務で息子と触れ合う時間が少なく、勉強の時間しか一緒に過ごせません。平日、息子と遊ぶ時間が作れないせいで、息子の自己肯定感が下がり、自信が失われているのでしょうか。私たち夫婦は、息子の安全地帯になれていないのでしょうか。どうしたら母子分離できるのか教えてください。

回答者: 遠藤 利彦先生

 「勉強の時間しか一緒に過ごせません」ということですが、親御さんのお気持ちとして、勉強させることが主たるご関心なのでしょうか。それとも、親子一緒に過ごすことがより重要なことなのでしょうか。おそらく、そのあたりの中途半端さが、お子さんを苦しめている一つの原因になっているように思われます。お子さんが望まないことを強いて、お子さんが大泣きし、それに対して親御さんがつらく当たるというのは、本来あまりあってはならない、まさに悪循環であり、その悪循環を絶つことが一番の課題かと思います。その意味では、勉強と親子一緒にいることを切り離して、平日でも休日でも可能なところで、親子で同じ話題を共有し、しっかりと明るく楽しいコミュケーションがとれる状況を作っていただくのがよろしいかと思います。コミュニケーションにおいて重要なのは、必ずしも時間の長さではありません。質の高さです。短い時間であっても、親子双方が満足できる機会を増やしていくことが大切かと思います。勉強に関しても、お子さんは、ご自宅ではちゃんと自分からそれに取り組めているということですので、むしろそうしたお子さんの自発的で主体的な学びの姿勢を尊重して褒めてあげることの方が、お子さんの自己肯定感を高め、勉強での成果にもつながっていくように思われます。そして、結果的にこのことが、多少時間はかかっても、お子さんの自立性を豊かに育むことに通じるものと考えられます。