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母乳とミルク・授乳

Q. 生後4か月。夜間の授乳間隔があいてお酒を飲み始めましたが、大丈夫でしょうか? (2024.10)

  • (妊娠週数・月齢)4か月

2歳、生後4か月の2人の子どもを育てています。お酒について質問です。夜中の授乳間隔があき、21時に4か月の子どもを寝かせると次の授乳は朝4時〜5時です。私は、もともとお酒が大好きで毎日飲んでいました。ストレスも溜まるので、毎日、少しでも飲めれば気持ちにも余裕がもてます。そのため、ここ2週間くらい毎日20時くらいまでに500mLもしくは350mLの缶酎ハイ1缶(アルコール度数6%)を飲んで、子どもを寝かせる前はミルクにして、朝授乳しています。インターネットで調べて、母乳を通して子どもにアルコールが移行しないように考えました。しかし、いまさらですが子どもの発育などに影響しないか不安になっています。私の体重は50kgで、お酒は弱いほうではありません。子どもは母乳もミルクも飲んでくれます。できればお酒は飲みたいのですが、この方法で大丈夫でしょうか。

回答者: 東海林宏道先生

 ご質問ありがとうございます。お2人の子育てに奮闘しながらも母乳育児を続けていることは素晴らしいと思います。
 持続的な母親の飲酒が授乳している児に及ぼす影響については、限られた報告しかないのが現状です。一般的にビール500mL(アルコール度数5%)、日本酒1合(同15%)、ワイン200mL(同12%)、缶チューハイ350mL(同7%)を「2 drinks(日本では1単位)」=純アルコール20gの目安とし、海外では出産後1か月以降の授乳婦に対して、1日の飲酒量を2 drinks以内にとどめ、飲酒する場合は授乳直後として飲酒後2時間以上たってから授乳するよう声明を出している国もあります。50kgのお母様が3 drinks飲酒した場合、母乳中からアルコールが消失するまで5時間以上かかるとの報告もあるようです。授乳にかかわらず、アルコールに依存する方の場合、量の統制が難しくなったり、耐性が出たり、強迫感が出るとされています。上記を踏まえて、「授乳直後に缶チューハイ350mL1本程度」に抑えるのが望ましいと思います。
(参考文献:鈴木正人ら, 周産期医学52巻増刊 Page207-209, 2022.)