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Q. 妊娠9か月。夫の家事の仕方が気になります (2024.12)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠9か月 (32〜35週)

もうすぐ妊娠9か月になります。夫は、妊娠前から料理や洗濯はしてくれ、感謝しています。しかし、衛生面や安全面への配慮が足りないと感じることが多々あります。これまでは大人2人の生活なので目をつぶっていましたが、産後を考えると、トイレなど汚れていても気にしないことやコンロの消し忘れなどがとても気になります。夫には何度も伝えていて「ごめん」とは言いますが、「すぐには直せない」と言われます。夫には、私よりも第三者が話したほうが通るようです。最近は、毎日のように注意してはイライラする日々です。
また夫は仕事と難関資格の勉強に取り組んでいるため、出産準備や情報収集などはほぼノータッチです。スケジュールの都合から、夫は自治体の両親学級以外参加できないので少しでも自分で調べてほしいのですが・・・。
乳幼児の悲しい事故も多いので、できる限り産前から気をつけられることは意識して、習慣付けをしたいと思っていますが、どうしたらよいのでしょうか。産休中ですが、私も仕事をしているし実家も近いので、夫へのストレスを考えると、離婚を考えてもよいかもと思ってしまいます。

回答者: 遠藤利彦先生

 いまの日本においては、若い世代を中心に男性の育児や家事に対する考え方はかなり変質してきており、育児や家事に積極的に参加したい、あるいは参加するのが当たり前だと考える男性も一昔前に比べると、だいぶ増えてきていると言われています。
 しかし、確かに気持ちのうえでの変化はそれなりに認められるのですが、実際の育児や家事に対する父親の貢献度は依然として低いままだという指摘もあります。これは、とりもなおさず、やる気はあるのだけれど、現実の育児や家事のスキルがそれに伴っていないことに起因すると考えられています。やる気があり、実際に何かしてくれようともするのだけれど、母親側からすれば、やたらに時間がかかったり、また中途半端でうまくやり遂げられないことが多いため、結果的に母親側が「気持ちはうれしいけれど、かえって私がやり直さないといけないことになってしまうから、最初から何もしないで」という気持ちになり、逆説的ではあるのですが、父親の育児や家事参加への門を母親のほうが閉じてしまうことがあるようなのです。
 お話を伺う限りでは、パートナーに、育児や家事に対して協力しようとする気持ちや姿勢はそれなりにあるように思われます。しかし、質問者の方からすると、パートナーが実際に何かしてくれようとしても、それが期待を大幅に下回るものがあるが故に、イライラが募り、結果的にパートナーへの不満や嫌悪の気持ちが強まっているのだと思われます。
 こうした場合やはり必要なのは、結局のところ、じっくりと話し合うことです。場合によっては、第三者に同席していただいてもよろしいかと思います。そして、あれもこれもではなく、まずは一つ、パートナーが完全にやりこなせることを決めることが肝要かと思います。かつ、ただ決めるのではなく、その決めた一つのことがしっかりできるように、スキルや手順なども確実に身につけることができるように、そのための具体的な計画を2人で納得できる形で立てることが大切かと思います。一つのことからまずは始めて、徐々にほかのことにも拡げていけるように、パートナーの「育児・家事トレーニング」を着実に実践していただければと切に願うところであります。