母乳とミルク・授乳
Q. 1歳5か月。夜中2時間おきに授乳をしていますが、断乳したいです (2025.8)
- (妊娠週数・月齢)1歳5か月
1歳5か月の男の子を育てています。日中の授乳はなく、夜(入浴後~翌朝)だけ授乳しています。夜中は2時間おきに母乳を欲しがり、授乳すると落ち着いて寝ます。夜中、授乳しない日はありません。私も疲れてきたのでそろそろ断乳をしたいのですが、こんな調子で成功するか不安です。そもそも断乳と卒乳は違うのでしょうか。断乳を成功させるには、どのように進めたらよいのでしょうか。
回答者: 市川香織先生
夜だけ続けている授乳をそろそろ終わりにしたいというご相談ですね。卒乳という言葉は、お子様が自然におっぱいから離れる、卒業するという意味で使われることが多く、断乳はお母様がお子様におっぱいを与えるのをやめるという意味で使われることが多いです。お子様主導か、お母様主導かということでの使い分けになりますが、おっぱいをやめるという行為自体は変わりません。今回はお母様主体でおっぱいの終了時期を考えておられますので断乳なのかと思いますが、1歳5か月ですし、このころ卒乳するお子様も多い時期ですので、あまり言葉にとらわれる必要はないと思います。
現在1歳5か月で夜間だけ授乳しているということですので、お子様にとってこの夜間の授乳は栄養補給のためではなく、眠るための儀式やお母様とのスキンシップのための手段になっているといえます。2時間おきに眠りが浅くなるタイミングで、おっぱいを探し、おっぱいに触れると安心し、落ち着いてまた眠りにつく・・・というが習慣になっているのですね。お子様にとって習慣になっていることを変更することになるので、断乳は簡単ではないかもしれません。しかし、この時期まで十分におっぱいを与えてきましたし、卒乳できるお子様も多いため、思ったよりスムーズにいく可能性もあります。こればかりは、お子様によって違うので何とも言えません。
まずは、おっぱいとさよならする日についてお子様と話し合いましょう。カレンダーに印をつけて、この日からは夜のおっぱいはなしになるということをお子様に伝え、カウントダウンしていきます。お子様もお母様も覚悟を決めてその日に臨むということになります。そして、おっぱいの代わりになるものを準備していきましょう。眠りにつくときは、絵本を読んだり、子守歌を歌ったり、一緒に寝るぬいぐるみなどを準備したりして、入眠儀式を整えます。
断乳する日は家族の協力も必要です。途中で起きて泣いたら、お父様が抱っこしたり、背中をトントンしてあげたりするなど、お母様に代わって担当してくれるとよいですね。お母様はおっぱいのにおいがするので、余計泣かれてしまったりしますし、泣かれるとお母様も根負けしてしまうということもよくあります。ですので、お父様も協力体制の組める日に断乳をトライするのがよいでしょう。
拍子抜けするくらいすっとうまくいってしまう人もいますし、何日間か夜泣きと向き合い根競べになる人もいます。親が根負けしてしまい断乳をいったんあきらめるという人もいます。その場合、また同じように夜間の授乳を続けつつ、日を改めてトライするか、もしくはお子様が自然と離れていく卒乳を待つのもありです。どのようなパターンでも問題はありません。おっぱいを続けるのか、やめるのかは、その親子が決めることであり、その親子に適したタイミングがあります。やめても続けても正解なので、ほかの誰かに何か言われても気にしなくて大丈夫です。お子様と決めていくのがよいでしょう。