ママ・パパの気持ち
Q. 4歳の子の母。疲れてくると心が枯渇し、涙が出るほど苦しくなってしまいます。 (2025.11)
- (妊娠週数・月齢)4歳
もうすぐ4歳になる娘と夫の3人暮らしです。うまくいかないこともありますが、家族みんなで仲良く暮らしているつもりです。
ですが、疲れてくると涙が出るほど苦しくなります。娘や夫に優しい言葉をかけてばかりで、私には優しい言葉をかけてくれる人はいない、世間に謝ってばかりで、こんなに私はがんばっているのに誰にも褒めてもらえない、と感じてしまいます。
しかし実際は、そんなことはありません。夫は家事や育児を手伝ってくれるし、いつも私の味方になってくれます。娘も私のことを大切にしてくれます。世間の人に、優しい言葉をかけてもらうこともたくさんあります。
それでも私の心は、すぐに枯渇してしまいます。人より感受性が高く、疲れやすいことが原因かもしれません。家族からたくさん愛情をもらっているのに、それでも満たされない自分が悲しいです。どうしたらよいのでしょうか。
回答者: 帆足暁子先生
あなたは、疲れてくると涙が出るほど苦しくなるのですね。そして、心が枯渇してしまう。家族からたくさん愛情をもらっているのに、それでも満たされない自分が悲しくなっているのですね。
あなたが少しでも悲しくならずにいられるように考えたいと思います。
まず、あなたが苦しく感じることについて考えたいと思います。なぜなら、それがそもそものあなたを悲しくさせている原因だと思うからです。あなたが「優しい言葉をかけてばかりで、私には優しい言葉をかけてくれる人はいない」「世間に謝ってばかりで、こんなに私はがんばっているのに誰にも褒めてもらえない」と思うのは、必ずあなたに理由があるはずです。一方、「夫は家事や育児を手伝ってくれるし、いつも私の味方になってくれます」「娘も私のことを大切にしてくれます」「世間の人に、優しい言葉をかけてもらうこともたくさんあります」ということも、あなたにとっての事実です。一見、矛盾しているようですが、あなたがしてもらっていることと、あなたがしてほしいことには微妙な違いがあるのではないでしょうか。
次の段階として考えたいことは、あなたはどうしてもらいたいか、ということを見つけることです。あなたが満足していることは考えなくてよいのです。あなたがしてほしいのにしてもらえていない、と思えることを見つけたいのです。たとえば、「優しい言葉をかけてばかりで、私には優しい言葉をかけてくれる人はいない」と思ったとき、あなたは「誰に」「どうしてもらいたかった」のでしょうか。同じように「世間に謝ってばかりで、こんなに私はがんばっているのに誰にも褒めてもらえない」と思ったときも、あなたは「誰に」「どうしてもらいたかった」のでしょうか。必ず、そこには満たされないあなたがいたはずです。それを考えましょう。
そして、次の段階では、あなたが満たされるためにしてほしかった「誰かに」「してもらいたかったこと」を伝えて、してもらうことです。そうは言っても時間が経ちすぎて、いまさら戻れないかもしれません。そのときは戻らなくてもよいでしょう。
その代わり、あなたはどういうときに満たされないのか、そのときのシチュエーションを集めていきましょう。過去の出来事で強く心に残っていることでもよいですし、これから起きてくることを集めていくのもよいです。そうやって集めていくと、あなたが満たされないシチュエーションが見えてきます。そのシチュエーションを整理すると、誰のときにそう思いやすいか、どういうときにそう思いやすいか、あなたが苦しくなるポイントが見えてきます。それがわかることで、満たされない思いの出来事に気づいて解決する方向を探すことができて、あなたが疲れていたとしても、涙が出るほど苦しい思いにならないことにつながります。
苦しくなった自分を考えたとき、思い出すのはどういうシチュエーションでしたか?
人は、自分にできることがあると気持ちを前に向けていくことができます。あなたは、「人より感受性が高く、疲れやすい」のですね。でも、それがあなたなのです。それを前提として考えることが大切だと思います。
以前、夫が家事や育児を99%やってくれていると思うけれど、その1%が私にはつらいと話された方がいました。その方は、残された1%のことが一番つらいことだったのです。
ひとりでは難しいかもしれません。あなたが信頼できる人や保健センター、こども家庭センターなどの専門家に一緒に考えてもらうこともできます。
大切なことは、あなたが自信をもって楽しく生きていかれることです。
いまの自分を何とかしたいと思って、発信できたあなたです。きっとあなたなら、これから家族みんなで楽しく暮らしていけると思います。