妊娠中の気がかり(タバコ・アルコール・薬・レントゲンなど)
Q. 妊娠7週。肩こり用の外用薬を使用していました。 (2026.3)
- (妊娠週数・月齢)妊娠2か月 (4〜7週)
妊娠7週目の妊婦です。肩こりがひどく、昨日までフェルビナクスチック軟膏3%を首や肩に毎日塗っていました。妊娠中に非ステロイド性抗炎症薬を塗ってはいけないことを知りませんでした。妊娠4~7週目が赤ちゃんの器官が形成される時期で一番影響があると知り、心配です。やはり外用薬でも影響はあるでしょうか?
また、よく肩がこってしまうのですが、妊娠中でも使用できる薬や、薬を使わない肩こりの解消法などあれば教えてください。
回答者: 安達知子先生
一般的に外用薬というと、塗布(塗ること)、塗擦(擦り込むこと)や貼付した局所にのみ作用すると考えがちですが、皮膚や粘膜から吸収されて血液中に入り、全身に対して効果を発揮する薬剤も多く、フェルビナクスチック軟膏などの非ステロイド性抗炎症薬もそのような薬剤です。非ステロイド性抗炎症薬は、体内で炎症などを引きおこす体内物質プロスタグランジンの生成を抑えることで炎症や痛みなどを改善し、解熱作用もある薬剤です。妊婦または妊娠している可能性のある女性に対しては治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用することとなっていますので、禁忌というわけではありません。しかし、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に使用してください。
本剤は催奇形性があるわけではないのですが、主に妊娠中期以降に投与すると、胎児の腎機能障害などから羊水過少が起きる可能性があること、また、胎児の動脈管収縮が起きたという報告もあり、控えたほうが安全と言えます。動脈管というのは大動脈と肺動脈をつなぐ血管で、胎内では肺呼吸をしていないために、肺を経由しないで全身に血液を送るために必要な血管です。生まれたのちは収縮して閉鎖してしまいます。
ご質問の方は妊娠4~7週での使用ですので、ほとんど問題ないと言えます。
肩がこるというのはよくある症状です。姿勢や眼精疲労、不動であることなどが大きな原因です。生活習慣から見直し、基本的には自身で上半身や上腕の軽い運動を日常行っていただくこと、マッサージや指圧などもよいと思います。それでも難しければ、妊娠中に使用できる湿布薬やあまり長期にならなければ葛根湯などの漢方薬もありますので、医師に処方してもらってください。