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訂正箇所

-------------------------- 赤字で示したところが訂正箇所です --------------------------

さらに、具体的な数値を使って考えてみましょう。
表2を見てください。これは、成人の1日の摂取量を「飲料水1.65?。牛乳・乳製品200g。野菜類600g。穀類300g。肉・卵・魚その他が500g」として、すべての食品群で放射性ヨウ素と放射性セシウムの暫定規制値ぎりぎりのものを食べた場合、私たちの体にどれぐらいの影響があるかを計算したものです。

表2 放射性物質の暫定規制値と人体に与える影響
放射性ヨウ素
食品群 飲料水 牛乳・乳製品 野菜類
(根菜、イモ類を除く)
肉・卵・魚
その他
合計
暫定規制値(Bq/kg) 300 300 2,000 2,000
成人の1日平均摂取量 1.65L 200g 600g 500g
平均的な量を摂取した場合、暫定規制値の放射性ヨウ素が人体に与える影響(mSv) 1日
0.0109
1年
3.97
1日
0.0013
1年
0.48
1日
0.0264
1年
9.63
1日
0.022
1年
8.03
1日
0.0606
1年
22.119

放射性ヨウ素の年間摂取上限量は50mSv/年(実効線量2mSv/年相当)です。

放射性セシウム
食品群 飲料水 牛乳・乳製品 野菜類 穀類 肉・卵・魚
その他
合 計
暫定規制値(Bq/kg) 200 200 500 500 500
成人の1日平均摂取量 1.65L 200g 600g 300g 500g
平均的な量を摂取した場合、暫定規制値の放射性ヨウ素が人体に与える影響(mSv) 1日
0.0043
1年
1.56
1日
0.0005
1年
0.19
1日
0.0039
1年
1.42
1日
0.00195
1年
0.71
1日
0.00325
1年
1.18
1日
0.01390
1年
5.0600

放射性セシウムの年間摂取上限量は5mSv/年です。

資料:「原子力施設等の防災対策について」(原子力安全委員会)、平成23年4月5日「魚介類中の放射性ヨウ素に関する暫定規制値の取り扱いについて」(厚生労働省医薬食品局)、「緊急時における放射線測定マニュアル」(厚生労働省医薬局食品保健部監視安全課)

 このように、私たちが1日に摂取する食材がすべて放射性物質の暫定規制値程度の汚染を受けていると仮定して計算すると、ヨウ素の場合、1年間の合計が年間摂取上限量になることはありません。セシウムの場合は年間摂取上限量をわずかに上回りますが、実際には、流通するすべての食品が暫定規制値に到達するほど汚染されることは考えられません。
 例えば野菜類の場合、放射性ヨウ素の暫定規制値2000Bq/kgの食材のホウレンソウを食べたとしても、1人1食あたりの摂取量はおよそ90g、体が受ける影響は1日で0.004mSvとごく微量です。これに加えて水も暫定規制値程度のものを飲んだとしても、両方で1日0.0149mSvです。
 暫定規制値で管理されているかぎり、食べ物による内部被ばくに対しても、神経質になる必要がないということが分かります。