食事と栄養・離乳食
Q. 3歳の女の子。夫がベジタリアンを目指していて栄養不足が心配です。 (2014.2)
- (妊娠週数・月齢)3歳
3歳の娘の食事についてご相談します。2年前から夫がベジタリアンを目指しています。しかし私は、娘がせっかく好き嫌いもほとんどなく、成長期でもあるのに、卵乳肉類を食べさせないのはどうかと思いますし、菜食で栄養バランスをどうとればいいのかわからないため、肉類を減らしてはいるものの完全菜食にはしておりません。娘は小柄でいつも成長曲線ギリギリにいます。同年齢のお友だちと食事をすると、他の子のように肉を食べさせていないせいで成長が遅いのではないかと気になります。肉類の代わりになるものとして、豆や豆腐以外にどんなものを娘に与えればよいでしょうか? また、どんなことに気をつければいいですか?
回答者: 太田百合子先生
ご心配はよくわかります。成長期の子どもには栄養バランスのよい食事を与えることが大切で、十分な配慮が必要です。
まず、成長については、小柄でありながらも成長曲線に沿っているならひとまず問題はないといえます。今後は、身長と体重が曲線から離れていくような場合は栄養不足が考えられますので、経過を見ていくことが大切です。
幼児は成長が著しい時期なので、多くの栄養素を必要とします。体重1kg当りのエネルギー、たんぱく質、鉄、カルシウム等は大人に比べて2〜3倍の量が必要です。
植物性のたんぱく源としては、大豆、豆腐、納豆、きなこ、油揚げ、がんもどき、厚揚げ、高野豆腐、枝豆、ゆば、豆乳、おから、大豆たんぱく、ひよこ豆、あずき、いんげん豆、レンズ豆、みそなどが挙げられます。たんぱく質以外では、穀類をはじめ種実、野菜、果物を組み合わせるなど、栄養が不足しないように注意しましょう。
食体験という点からは、家族や友だちと同じものを食べる、分け合うことなどから人と食べ合う楽しさを学んでいきます。それには、ご夫婦で話し合って、家庭の食卓が楽しい場となることを目指しましょう。
成長や発達に気がかりや心配なことがあれば、速やかに小児科医師に相談してください。そのためにも、できれば自宅近くに信頼できる小児科クリニックを見つけて主治医(かかりつけ医)となってもらい、節目の健康診断を受けるなどお子さんの成長を継続的に見守ってもらえると安心です。