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妊娠中の気がかり(体重・食事・病気・体調など)

Q. 妊娠20週。厳しい体重指導を受けました。適切な食事法を教えてください。 (2014.5)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠6か月 (20〜23週)

妊娠20週、35歳の初妊婦です。現時点で体重が5kgほど増えており、医師から今後の体重増加に注意するよう厳しく指導されました。おなかの中の赤ちゃんが健やかに育ち、また、妊娠中の体重増加を適切な範囲でとどめるために、どんな食事をすればいいでしょうか。具体的な内容や心掛けること、注意する点などについて教えてください。厳しい体重制限を課されたためプレッシャーを感じて、精神的ストレスでまいっています。

回答者: 太田百合子先生

 妊娠前に肥満であったり妊娠中の体重が増えすぎたりすると難産や帝王切開率が増加しますし、逆に、妊娠前のやせすぎや体重の増えが悪いと鉄欠乏性貧血、早産、子宮内胎児発育遅延が起こりやすいなど、母体や胎児にリスクがあるので体重コントロールはよく言われることです。適切な体重増加は、体格による推奨体重増加量が厚生労働省より示されているので参考にしましょう。
※推奨体重増加量の表はこちらのページ参照

 毎日の食事は「食事バランスガイド」を参考にします。主食はごはんを中心にします。おかずは肉、魚、豆類、卵などを偏りなくとりましょう。できれば、肉は脂の少ない赤身にし、鶏肉の皮は除きます。副菜は、食物繊維の多い野菜やきのこ、海藻などから2〜3種類をとりましょう。そのなかでも、妊娠中は葉酸を多く含む、ほうれん草、ブロッコリー、春菊、枝豆などを意識してとります。間食は菓子やジュース類を控え、果物、乳製品、ナッツなどを少量に留めます。

 気をつけたいことは次のようなことです。まず、不足しがちなカルシウムは牛乳・乳製品のほか、大豆、小魚、海藻からとりましょう。また、一部の魚には水銀が含まれ、赤ちゃんに影響を与えることが指摘されているので、同じ魚ばかりにならないようにします。加えて、妊娠中は免疫機能が低下するので食中毒に気をつけます。生ものはできるだけ避けたほうがいいでしょう。昆布製品はヨウ素が多すぎるので、市販のめんつゆなどは控えましょう。高血圧、貧血予防には薄味で鉄を多く含む食品を適宜食べましょう。

 体重制限は、食べないというよりは食事のバランスを整え、遅い夕食にならないように食事時間を整えるだけで安定することが多いものです。ストレス発散には、友人や家族に話を聞いてもらったり、外出して体を動かすことも大切なことです。