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病気・予防接種

Q. 生後4か月の第3子。インフルエンザワクチンを接種したほうがいいですか。 (2015.1)

  • (妊娠週数・月齢)4か月

生後4か月の赤ちゃんがいます。第3子です。上に小学生と保育園児のお兄ちゃんがいるので、インフルエンザへの感染が気がかりです。予防接種をしたほうがいいでしょうか。あるいは、この月齢では早すぎて受けることはできないのでしょうか。今年は流行が早いと聞き、心配です。

回答者: 横田俊一郎先生

 今年は例年よりインフルエンザの流行の始まりが早く、各地で猛威を振るいつつあります。

 さて、生後4か月の赤ちゃんへのインフルエンザワクチン接種ですが、ワクチンの添付文書には「6か月未満の乳児に対する安全性は確立していない(使用経験がない) 」と書かれています。これは、6か月未満の乳児に接種すると問題があるというわけではなく、ワクチンが認可される段階で6か月未満の赤ちゃんに対する臨床試験が行われておらず、効果や安全性が確認されていないということです。つまり、原則的にインフルエンザワクチンの接種対象者は生後6か月以上ということになります。

 そこで、1歳未満の赤ちゃんにワクチン接種をした場合について説明します。現在、日本で使われているインフルエンザワクチンは、まだ一度もインフルエンザにかかったことのない赤ちゃんに対しては免疫をつける力が弱く、実際に接種してもかかってしまうことがかなり多いとされています。これは、ワクチンの製造方法の問題もありますし、赤ちゃんの免疫反応がまだ弱いことも理由のひとつです。しかし、20〜25%程度の効果があるとされていますし、一度接種しておくと、翌年にワクチンを接種したときに免疫ができやすくなるということもわかっています。ですので、決して無駄というわけではなく、保育園などに通っている赤ちゃんは接種しておくのがよいと思います。

 さて、ご相談の生後4か月の赤ちゃんですが、ワクチンの対象とはなっていませんので接種しないというのが原則です。小さな赤ちゃんのインフルエンザは、ほとんどの場合が家族から感染しますので、赤ちゃんを守るためには、まずは家族のみなさんがインフルエンザワクチンの接種を受け、インフルエンザにかからないようにしておくことが大切です。免疫ができるまでには接種を完了して2週間程度が必要ですので、なるべく早く接種しておきたいものです。