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発育・発達

Q. 1か月健診で体重増加不良を指摘され、今後の発育や発達への影響が気がかりです。 (2015.8)

  • (妊娠週数・月齢)1か月

先日の1か月健診で体重増加不良を指摘されました。これまでの体重は出生時が3,710g、退院時3,580g、1か月健診時には3,890gでした。身長は出生時52cmから55cmに、頭囲・胸囲も2cmずつ増えていました。退院後は母乳相談室に通いながらほぼ母乳にしていたのですが、生後2週間まで体重が増えず、それから1日約20gずつ増えてきたところでした。いまはミルクを足していますが、生後1か月間の体重増加がこのようなものだと今後の発育や発達に悪い影響があるのではないかと気がかりです。いまから取り戻せるものでしょうか? 過ぎてしまったことですが、不安でたまりません。今後の成長をどう見守っていけばいいですか。

回答者: 横田俊一郎先生

 乳児期早期の体重増加が少ないと発達に影響が出るのではないかという心配は、赤ちゃんをもつご両親からよく聞かれるものです。

 結論から言うと、とくに身体に問題がない赤ちゃんであれば、「乳児期早期に体重の増加が悪いと発達が遅れる」という事実は確認されていません。発達が遅れるような病気があり、それによって体重の増えが悪いという赤ちゃんなら発達が遅れることはあるかもしれませんが、その遅れは体重が増えないことが原因ではありません。人類がいまよりずっと低栄養の環境で長い間生きてきたことを考えれば、この程度の体重増加不良で発達に問題が出るとは思えません。

 また、新生児は最初の数日は上手に哺乳できないために体重が減少し、生後1週間くらいで生まれたときの体重に戻るのが普通です。ご相談のお子さんは生後2週間まで体重が増えなかったということですので、普通のお子さんより1週間程度体重増加が遅れただけだと言えます。

 また母乳は、最初は出が悪くても2週間を過ぎる頃からよく出るようになることが少なくありません。そこで、すぐにミルクを足さずに糖水などで母乳の出がよくなるのを待つこともよくあります。
体重の増加量としては1日30gが標準ですが、母乳の場合には1日20〜25g増加すれば母乳だけで様子を見るという考え方が一般的ですので、ご相談の赤ちゃんの生後2週からの体重増加はこれを満たしていることになります。

 ご心配はすぐにはなくならないかもしれませんが、安心して子育てをしてください。とくに普通以上に気をつけなくてはならないこともありません。不安を持ったまま子育てをしていると、母乳の出方にも影響が出るかもしれませんし、赤ちゃんにとってもよいことではないと思います。