食事と栄養・離乳食
Q. 生後6か月。離乳食開始後、便秘がちです。改善法はありますか。 (2015.8)
- (妊娠週数・月齢)6か月
生後6か月の女の子です。離乳食を始めた頃から便秘になり、便秘薬を使ってもなかなか自力でうんちができません。母乳とミルクの混合ですが、気候も暑くなって水分が足りないのではないかと気がかりです。便秘を改善するために、離乳食の与え方について工夫できることや注意点などはありますか。また、水分補給はどうすればいいですか。
回答者: 太田百合子先生
内臓機能が未熟な子どもは、離乳食が始まると一時的に便秘を起こすことがよくあります。便秘でも元気で機嫌がいいなら、それほど心配することはありません。しかし、目の前にいるお子さんがいきむときに痛がったりするようだと、かわいそうですね。自力で排便をすることは難しい時期でもあるので、便秘薬の使用も含めてかかりつけの医師に相談するといいでしょう。
便秘を改善するための主な食事対策は、水分、食物繊維、脂質量を増やすことです。しかし、離乳食が始まったばかりのお子さんには脂質はまだ早すぎるので、まずは水分摂取を心がけます。
水分摂取は、入浴後や散歩後などに水や麦茶を哺乳びんやスプーンなどから飲ませてみます。あるいは、果物の糖分やペクチンが便を軟らかくするので、りんご、みかん、プルーンなどの100%果汁を倍に薄めて1日30mlを目安に飲ませてみましょう。
離乳食には、水分と食物繊維を多く含む食品を組み合わせて試します。食物繊維が多すぎても便秘になりやすいので適度な量にします。たとえば、さつまいもとりんごを煮てすりつぶしたもの、果物とヨーグルトをあえたもの、生のトマトを皮ごとすりおろしたもの、おろし大根と昆布だしの煮物等がお勧めです。
離乳食が進んだら、いも類(里いも、長いもなど)、納豆、きな粉、海藻類(わかめ、ひじき、のり、寒天など)、野菜(とうもろこし、ごぼう、オクラ、モロヘイヤなど)、こんにゃく類、きのこ類を増やしていきます。9か月以降の離乳食には油を利用すると、便秘対策になります。
生活面では、規則正しい生活リズムや綿棒にベビーオイルをつけて肛門を刺激したりします。いずれにしても離乳食の量や食材の種類が増えて、はいはいなどでよく動くようになると便秘は解消することが多いものです。