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発育・発達

Q. 4か月健診で頭囲の伸びが悪かったこと、胸囲が頭囲より大きいことが心配です。 (2015.10)

  • (妊娠週数・月齢)4か月

先日4か月健診を受けた際、頭囲が出生時(36.0cm)から4cmしか大きくなっていませんでした(1か月健診時 38.0cm、4か月健診時 40.3cm)。出生時の値が大きかったため成長曲線から外れてはいないのですが、伸びが少なく心配です。また鳩胸のせいか、胸囲が頭囲より6cmも大きく(出生時 34.5cm、4か月健診時 46.0cm)、こちらも気になっています。ネットで調べたところ、1歳までは胸囲よりも頭囲のほうが大きく、小さい場合は小頭症の疑いがあると書いてあり、さらに不安になりました。大学病院などで検査を受けるべきでしょうか?

回答者: 板橋家頭夫先生

 乳幼児健診をしていますと、保護者の方々が、測定された身体計測値を見て一喜一憂されることがたびたびあります。ただ、計測値についてはときどき誤差が生じることがありますので、その解釈には注意が必要です。

 頭囲や胸囲について測定方法が決まってはいますが、同一人物が同一の測定点で計測しているとは限りません。そのため、誤差が生じることがあります。気になる測定結果が出た場合には、後日再度測定してもらい、ワンポイントではなくいくつかのポイントで測定し、全体の傾向を把握するほうがよいと思います。

 ご相談のお子さんの場合、出生時の頭囲が36cmであったことから、比較的大柄で出生したものと思われます。このような赤ちゃんの場合、成長速度が一般的な場合に比べて緩徐なことはしばしば経験されます。生まれたときの体格が大きい場合、標準的な速度で成長していったならば1年後にはものすごく大きくなってしまいますが、通常そのようなことはあまりないこともからも想像できると思います。

 頭囲の成長速度が標準に比べて少ないからといって、必ずしも病的な状態とは判断されません。小児科医は、大泉門の状態や発達の状態、その他神経学的診察を総合して判断します。もしも小頭症であれば、発達の遅れや大泉門の早期閉鎖が見られることもしばしばです。

 どうしても心配でしたら、かかりつけの小児科医を受診し、胸囲とのアンバランスも含めてご相談なさってみるといいでしょう。