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病気・予防接種

Q. おばあちゃんが帯状疱疹に。子どもは2歳で私は妊娠中ですが、会ってもいいですか? (2016.9)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠3か月 (8〜11週)

私は妊娠3か月で、子どもは2歳です。一緒に住んでいない義母が、帯状疱疹になりました。帯状疱疹は水ぼうそうと同じウイルスだとのことですが、私は25年前に水ぼうそうになり、子どもは水ぼうそうの予防接種を受けています。25年前にかかった水ぼうそうでも、免疫はあるのでしょうか? 帯状疱疹の義母のことも心配ですが、会っても大丈夫かどうか心配で、会うのを躊躇しています。

回答者: 安達知子先生

 結論から言いますと、おばあちゃんに会っても大丈夫です。

 質問者もご存じのとおり、帯状疱疹ウイルスは水ぼうそう(水痘)と同じウイルスです。帯状疱疹は、もともと水痘に罹患し治癒した状態になったにもかかわらず、潜伏感染している水痘ウイルス(水痘帯状疱疹ウイルス)が再活性化して発症します。つまり自分の体内の潜伏ウイルスによって引き起こされるもので、他人から感染して発症するわけではないのです。ご自身が小児のころに水痘に罹患しており、また、上のお子さんは予防接種をしていらっしゃるのなら、抗体を十分持っており、水痘帯状疱疹ウイルスと接触しても発症しないのです。

 一度水痘に罹患すると、たとえ治癒しても水痘のウイルスが神経節というところに潜伏(潜伏感染)した状態が続くことがあります。しかし、この状態自体は何の症状もなく、健康障害はおこしません。しかし、ストレスや心労、加齢、抗がん剤治療などにより免疫力が低下すると、ウイルスが再度増殖(再活性化)して、知覚神経の走行に沿って、痛みや掻痒感などの違和感を伴う水疱を含む、列状の皮疹を発症することがあります。これが帯状疱疹です。60歳代を中心に50歳代〜70歳代に多くみられますが、過労やストレスが引き金で若い人に発症することもあります。高齢になると、神経の損傷も強く、症状が残りやすくなります。初期治療、十分な治療が必要です。おばあちゃんをいたわってあげてください。