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食事と栄養・離乳食

Q. 11か月の男児、食べ物を粗末にします。 (2017.5)

  • (妊娠週数・月齢)11か月

11か月の男児を育てています。手づかみ食べが始まり、食べ物をわざと床に落としたり投げたりするので、そのつど「ダメだよ」と声かけをしています。普段は、のびのび育って欲しいという思いから、危険なこと以外は叱らず好きに遊ばせているのですが、食べ物を粗末にする行為は、どうしても見過ごせません。たしなめるのはわざと投げたときだけにしていますが、食事自体が楽しくなくなるのではないか、心の成長に悪影響があるのではないかと心配です。今の時期は食べ物を粗末にしないことを教える必要はないのでしょうか。

回答者: 太田百合子先生

 わざと落としたり投げたりするのは、ものを手放せるようになったので、食べ物でも試してみたくなったことと、大好きな母親が反応してくれるので、そのやりとりが楽しいからです。母親が注目してくれていることを確認してからやっているはずです。
手づかみ食べの始まりごろは、手づかみできるものがたくさんあると遊びも増えるので、手づかみメニューは1種類だけでも十分です。成長とともに手づかみ食べに慣れてくると、投げることは減っていきますので、手づかみできるものを増やしていきます。

 こぼさず、残さず食べることはまだできないので、叱る必要はありませんが、わざとやるような望ましくない行動は、すぐに「ダメだよ」と教えたほうがいいでしょう。また、望ましくない行動にはあえて反応しないというのでもよいでしょう。反応がなければ、やらなくなります。

 人の気持ちを理解するようになるには時間がかかりますが、「ママは困るな」と気持ちを伝えます。おなかが満たされると遊び始めるので、そのときは「ごちそうさましようね」と言って片付けます。子どもの遊び食べは、今が一番の悩みどきです。しかし、食べることの大切さは、心地よさと学習とのバランスです。食べ物に触れて投げる楽しさを知り、いけないことだと叱られることは心の成長になりますから、今まで通りの対応で大丈夫です。