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病気・予防接種

Q. 3歳の息子。頭蓋骨縫合早期癒合症と診断されました。 (2023.6)

  • (妊娠週数・月齢)3歳

「三角頭蓋の疑いがある」と指摘されて大きな病院を受診したところ、頭蓋骨縫合早期癒合症と診断され、「できるならいますぐ手術した方がいい」と言われました。発達テストは問題ありませんでしたが、脳が圧迫されているため、「このままだと4割ぐらいの確率であとから発達に遅れが出る可能性がある。とはいえ遅れが出ない可能性もある」と言われました。セカンドオピニオン、サードオピニオンでは、「症状が出てから考えてもよいのではないか?」と言われたため、手術すべきか悩んでいます。そもそも頭蓋骨縫合早期癒合症とは、どういう病気なのでしょうか? いまのところ何も症状は出ていませんが、脳が圧迫されたままで大丈夫なのか不安です。

回答者: 東海林宏道先生

 新生児期は生後の脳の成長に対応できるよう、頭蓋骨の骨のつなぎ目(頭蓋縫合)が離れた状態になっています。頭蓋骨縫合早期癒合症は、このつなぎ目が早いタイミングで癒合してしまう病気です。お子様の場合、「三角頭蓋」と指摘されていますので、前頭縫合が早期に癒合して隆起(でっぱり)を形成し、脳の前の部分(前頭葉)が圧迫される可能性があります。「脳が圧迫されている」とのことですが、軽症三角頭蓋の場合、前頭葉を圧迫しているかどうかの判断は難しく、手術適応や時期には一定の見解がありません。脳の圧迫症状として、頭痛や発達の遅れ、多動などの行動異常、視力低下などに注意しながら、この病気を専門に診ている脳神経外科や小児眼科を定期的に受診し、頭蓋内圧や眼底所見の評価を受けることをお勧めします。

こちらも参考にしてください。
一般社団法人 日本頭蓋顎顔面外科学会