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食事と栄養・離乳食

Q. 2歳児。果糖の摂取量が気になります。 (2023.8)

  • (妊娠週数・月齢)2歳

2歳の子の父親です。妻がよく、市販のスムージーを子どもに飲ませているのですが、果糖の取り過ぎはよくないという記事を読んでから、それらを飲ませていて大丈夫か心配になりました。幼児の果物摂取推奨量はよく記事で見かけるのですが、各年齢ごとの果糖摂取許容量の基準などはあるのでしょうか? 1日の許容量が知りたいです。

回答者: 太田百合子先生

 果糖(主に果物・果汁飲料・スムージー等)は、食事並みの大量摂取でなければ問題にする必要はないと思いますし、逆に果物の摂取が不足している人が多いので、過不足がないよう意識するとよいと思います。果物は、ビタミンC、ビタミンA、カリウム、食物繊維などの栄養素が豊富なだけでなく、摂取することで水分補給にもなります。
 食事とのバランスを考える際には、厚生労働省・農林水産省から出されている「食事バランスガイド」を参考にするとわかりやすいです。1日にとる果物の目安は、大人で約200g、幼児期は約100~150gです。1~2歳の目安としては、りんご1/4個またはみかん1個またはバナナ1/2本またはいちご6個程度になります。果汁100%のジュースは、飲んだ重量の半分を果物量に換算するので、コップ1杯(約250mL)程度です。それ以外の果汁飲料は嗜好飲料に分類されるので、間食・おやつの扱いになります。
 果糖のとりすぎはよくないといわれる背景には、ジュース・スムージー類の飲料は糖分が多く吸収が早いため、血糖値が一気に上昇するので、特に食事の前に飲ませると満腹感につながりやすく、食事から十分なエネルギーや栄養素をとれなくなることもあります。幼児期は、果物そのものを見て学び、かんで味わう練習期でもあるため、ジュース・スムージーだけに頼りすぎないことが大切です。スムージーの原材料である果物を見せたり食べたりすれば食育につなげることができます。また、バナナの皮をむけないなどのお子さんが増えているので、体験することで食べ物への興味を広げることもできます。
 子どもの言いなりに与えてしまい習慣化すると、むし歯、肥満、偏食のリスクが高まるので、与え方には注意が必要です。大人が食事やおやつの適量を理解して、調整しているなら健康上の影響はほとんどないと思われます。