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発育・発達

Q. 胎児発育不全で生まれた生後4か月の娘。 (2024.3)

  • (妊娠週数・月齢)4か月

子宮内胎児発育不全のため、妊娠27週から管理入院をしていました。羊水過少となり、33週2日に帝王切開で1,347g、38cmの女の子を出産。軽症新生児仮死で、気胸もありました。現在は4か月と12日で4,700g、54cmになりました。体重、身長はまわりと比べるとかなり小さく、首もまだすわらないので発達面も心配です。また、3か月ごろからミルクの飲みむらがあり、1日トータル500〜600ccしか飲んでくれないため、順調に育っているのかも不安です。これから病気が見つかったらと思うとどうしてよいかわからず、ずっとインターネットで調べたりしてしまいます。胎児発育不全で生まれた子はどのように育っていくのか、教えてください。

回答者: 東海林宏道先生

 お子様は早産児かつ子宮内胎児発育不全とのことで、退院後もいろいろとご心配が多いかと思います。以前別の質問でもお答えしましたが、最も重要なことは、出生時や1か月健診時、退院時の体格測定値(身長、体重、頭囲)に加えて、外来受診時の測定値の推移を母子健康手帳の発育曲線にプロットする(書き入れる)ことです。育児記録のアプリなどを利用するのもよいと思います。現時点では、正期産児の正常範囲を下回っていると思いますが、プロットした計測値の推移が上向きになっていることが重要です。
 もし、それでもご心配であれば、「低出生体重児の身体発育曲線」を利用してみてください。「女児/出生体重1000g以上1500g未満」の発育曲線では範囲内に入っていることがわかると思います。哺乳量ですが、1日体重あたり120mL(4,700gだと564mL)飲めていれば体格は上向きになってくるのではないかと思います。どうしても計測値の曲線が上向きにならない場合は、血液検査等の必要がないか担当の先生と相談しましょう。
 発達面ですが、2歳ごろまでは分娩予定日からの修正月齢で見守ることも大切です。在胎33週での出生ですから、現在は修正3か月になるかならないかだと思いますので、首がしっかりすわっていなくても慌てる必要はないと思います。今後、体重が上向きになっても身長がなかなか上向きにならない場合は、「SGA性低身長」の可能性がないか担当の先生とご相談ください。