食事と栄養・離乳食
Q. 生後10か月。うんちがゆるいときの離乳食について知りたいです。 (2024.5)
- (妊娠週数・月齢)10か月
10か月の子ですが4~5日くらい前からゆるめのうんちをするようになりました。小児科で「食べすぎ、飲みすぎ」と言われて整腸剤を処方してもらいました。「お米、パン、バナナ以外は食べさせないように」とも言われましたが、こういうときにほかに食べさせてもよい食材はありますか? 食べすぎと言われましたが生後10か月だと1回の離乳食の量とミルクの量はどのくらいが目安でしょうか?
回答者: 太田百合子先生
生後10か月ごろの食べたい意欲が旺盛なお子さんは、食べすぎることがよくあります。食べすぎが起こりやすいのは、気に入った食べ物を満足するまで食べたいという欲求の芽生えや、満腹感を感じることが未熟なため必要以上に食べたがるからです。まずはだらだら食べ予防に規則正しい生活習慣にすること、できるだけゆっくり食べること、見える場所に食べ物を置かないなどを心がけます。2~3歳ごろには、食べる量も落ち着いてくるので長い目で付き合っていきます。
今回は小児科で薬の処方と消化しやすい食事内容のアドバイスをいただいたのですね。下痢の場合は消化しやすい糖質源の食品を中心に進めます。回復してくれば、うどん、ビーフン、麩、じゃがいも、りんご、にんじん、キャベツ、玉ねぎ、ズッキーニ、大根、なす、トマト、きゅうり、スイカ、メロンなどの消化しやすいものを増やしていきます。さらに回復してきたら豆腐やささ身、白身魚、卵、ヨーグルトというように、脂質が少なくたんぱく質源となるものを増やします。甘い飲料や菓子類、栗やかぼちゃ、さつまいも、枝豆など、甘いものや食物繊維が多いものは、過剰に食べさせると下痢を起こす可能性もあるので気を付けてください。
改善したら食物繊維や脂質の多いものでも食べられるようになります。便の状態も観察しながら少しずつ進めていきましょう。
子どもの食べる量、飲む量は個人差があるので目安を一概には言えませんが、こども家庭庁の母子健康手帳情報支援サイトなどで離乳の進め方について紹介しているので参考にしてください。体重を成長曲線に書いて、急速な体重の増減がなければ食べる量はあまり気にしないことです。子どもは食べ方や内臓機能は未熟ですから、今後もこのような学習を重ねながら親子ともに適量を知っていくでしょう。
個別に授乳と離乳食のバランスをさらに詳しく知りたいときは、地域の管理栄養士等に相談することもできます。