食事と栄養・離乳食
Q. 生後8か月。離乳食中に指を吸って、丸飲みが多いです (2024.9)
- (妊娠週数・月齢)8か月
生後8か月の息子を育てています。離乳食はなんとか食べてくれているのですが、息子は指を吸うのが大好きで、離乳食中にもよく指を吸います。手にスプーンを渡すと、スプーンに気を取られて食べません。「モグモグしてごっくんまで吸わないよー」と言って指を外すと不機嫌になりますし、気を逸らしたりすると笑って咀嚼しなかったりします。離乳食を口に入れるとすぐ指を吸うので、丸飲みのことが多いです。不機嫌になったとしても離乳食中の指しゃぶりはやめさせたほうがいいのでしょうか。上手に離乳食を食べられるようになる方法はありますか。
回答者: 太田百合子先生
遊びや食事の区別があまりない時期ですから、食事中だから指しゃぶりはしないというような切り替えは難しいです。赤ちゃんの指しゃぶりは生理的なものですから、無理にやめさせる必要はありません。指を口に入れて食べ物を確認したり、気持ちを落ち着かせたりするためとも考えられます。離乳食に慣れるまでは起こりやすいもので、子どもなりに指先でも食べ物の触感を感じながら、ちゃんと学習しているとも言えます。
対応策としてはいろいろ試していらっしゃいますので、このまま続けていけば自然と指を入れる回数は減っていくと思います。むしろ質問のようなやりとりは、とても微笑ましいです。
丸飲みが多いということは、飲み込みが上手にできるようになっていると思われるので、調理形態をステップアップしてもよいのではないかと感じました。たとえば、おかゆは水分量を減らしたり、豆腐のように軟らかいものは5mm~1cm角くらいの大きさにしたりして試してみます。大根やにんじんなどはバナナくらいの硬さの小さい角切りにし、魚や肉をすりつぶしたものやつぶしたものと合わせてみましょう。魚・肉類は加熱すると噛みごたえが出るので、噛みつぶす練習になります。
手づかみ食べの前段階として、スティック状の食べ物に触れさせたり、持たせたりしてもよいです。スプーンを持つときのように気を取られるかもしれませんが、にんじんを持っているなら「にんじんだよ。おんなじだね」などと言って食べさせることにより、食べ物に興味をもたせることができます。
ステップアップを試みて食べにくいようなら前の形態に戻す、というようにいろいろ試していくとだんだんと食べることに集中できるので、指しゃぶりの回数が少なくなると思います。
また、眠いときに指しゃぶりが見られることがあります。眠そうなら食事時間をずらしてあげてください。
赤ちゃんの指しゃぶりは発達過程の一つですから、手づかみ食べが増えるようになると少なくなると思います。