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病気・予防接種

Q. 生後11か月。股関節脱臼ではありませんが足の太さ・長さに左右差があります。 (2012.9)

  • (妊娠週数・月齢)11か月

11か月の娘は足の太さや長さ、しわの入り方が左右で違います。左右差があるのは足だけで手は同じです。短いほうの足は開きも硬く、開きの角度の違いのせいか、片方はやや内向きです。いまつたい歩きをしていますが、これから自力で歩くときに歩行障害などが出ないか心配です。4か月健診で見つかって病院に行きましたが、「股関節脱臼ではないので経過観察をしましょう」との診断でした。歩行に支障が出たら処置しましょうと言われましたが、支障が出るまで放っておいてよいものか、それまでに何かできることはないものかと悩んでいます。出生時に仙尾部奇形腫が見つかり、生後5日目に摘出手術をしていますが、経過は問題ありません。

回答者: 横田俊一郎先生

 足の長さの左右差を生じる病気としては、股関節脱臼をすぐに思い浮かべますが、ご相談のお子さんはそうではないと診断されました。股関節脱臼は大腿骨が骨盤の屋根の部分から外れて上方へ移動するので、足が短く見えるわけですが、専門家がレントゲンなどを使って診断すれば、間違うことはありません。

 それ以外に生まれつき足の長さの左右差が生じる病気としては、原因不明で手足の片方が大きくなる「半側肥大」と呼ばれる病気、生まれつき足の骨や血管に異常がある病気などが考えられますが、いずれもまれで、また大きな左右差がなければ治療の必要もありません。

 このお子さんで考えておかなくてはならないのは、生まれつきの仙尾部奇形腫との関係です。仙尾部奇形種は新生児期に多い腫瘍で、尾骨の先端に残った、いろいろな器官に分化する能力を持った細胞から起こると考えられています。基本的には良性腫瘍で、摘出すれば生命予後のよい病気とされています。しかし、ときに腫瘍がまわりの神経を障害して、直腸膀胱障害(排便や排尿が思いどおりにできない)や下肢の運動障害を起こすことがあるとされています。

 手術後の経過に問題はないようですが、手には左右差がなく、「短いほうの足は開きも硬く、開きの角度の違いのせいか、片方はやや内向きになっている」という点は、もしかしたら下肢の神経に何らかの問題があるかもしれないと思わせるものです。

 仙尾部奇形種の状況がまったく判らないので断定的なことは言えませんが、まずは手術を受けた病院で、症状を説明し診察を受けるのがよいと考えます。必要があれば整形外科医や、神経疾患を専門としている小児科医を紹介してもらえるでしょう。

 治療法があるかどうかは、現在ある症状の原因がわからなければ何とも言えません。しかし、つたい歩きなど意欲的に動くことはリハビリにも繋がるので、よいことだと思います。

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