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産後のからだ

Q. 産後2か月。妊娠6か月から続く尾てい骨の痛みが改善しません。 (2014.10)

  • (妊娠週数・月齢)産後

産後2か月の母親です。妊娠6か月頃から尾てい骨が痛むようになりました。立っていたり、横になっているときは痛くないのですが、椅子にしばらく座ったあとで立ち上がろうとしたり、態勢を少し変えようとしたりすると、思わず声が出るほど強く痛みます。出産後は治るのではとそのままにしてきましたが、出産後2か月経っても痛みが消えません。改善するためにできることはありますか。日常生活の注意などがあれば教えてください。

回答者: 遠藤俊子先生

 産後の「尾てい骨の痛み」のご相談ですね。妊娠6か月頃から始まり、産後2か月が経過したいまも痛みがなくならないということですから、つらいですね。

 女性のからだは妊娠すると、お産に適した骨盤になるよう、とくに骨盤の下部の筋肉や靭帯(じんたい)を緩めるホルモンが分泌されます。そして骨盤に弾力をもたせて、出産時に赤ちゃんが骨盤腔を通過しやすくするようにしています。そのため、妊娠6か月頃から徐々に痛みを感じていたと思われます。最近、助産師さんや妊婦さんが「骨盤が広がった」という表現をしていることがこの状態を指していると思われます。

 妊娠中はさほどではなかったのに、産後に「尾てい骨の痛み」を感じる方もいます。骨盤を支えている靭帯や筋肉が元通りにならずに引っ張られる状態が続いていると思われます。

 産後の日常生活に支障がある、つまり痛くて歩いたり座ったり、授乳したりすることもできないという場合は、骨折のないことを診察してもらう必要があるかと思います。産科医に相談すると、必要なら整形外科を紹介してくれると思います。

 ご相談者のように、何かの折に痛む状況の対処法としては、骨盤ベルトを正しく装着することですが、そのほかに産褥コルセットの使用、温罨法()、運動療法などがあります。また、整骨院やカイロプラクティック等に通うことも良いので、出産された病産院の助産師に尋ねてみてはいかがでしょうか。産後2か月が経つということですから、そろそろ治る時期になっているとは思われます。

 かつては、出産後、からだが元の状態に戻る時期を「床上げ」といい、それまでの3週間くらいは赤ちゃんのお世話をしてゆったり過ごす期間をもっていました。最近は、電化製品の普及やマンションなど住居の便利さで、あまり横になる習慣がなく、退院直後から普段通り起きて暮らす産褥のスタイルが多くなりました。しかし、やはり産後は疲れていますので、からだが元通りになるまではいつでも横になれるベッドや布団を用意して、赤ちゃんが寝ているときは休みましょう。

 悪露といわれる分泌物が白色になり傷が癒えていく子宮の中の回復過程があるように、妊娠中がんばった子宮底や骨盤を支える筋肉、靭帯なども回復のための安静期間が必要です。

編集部注
温罨法(おんあんぽう):使い捨てカイロ等で患部を温めて、痛みや違和感を和らげる治療法