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病気・予防接種

Q. 生後5か月。RSウイルスの予防注射をすすめられました (2006.2)

 まもなく生後5か月になる男の子です。34週、2,110gの低体重児で出産しました。健診時に、RSウイルスについて話を聞き予防注射「シナジス」の接種をすすめられました。現在すくすくと育っておりますし、金銭面のこともあり、受けるべきかどうか悩んでいます。来月から保育所に預ける予定で、父親がタバコを吸うこともあり、リスクとしては高いようです。ご意見をお聞かせください。

回答者: 榊原洋一先生

 RSウイルスは、乳幼児の細気管支炎という感染症の原因ウイルスです。細気管支炎に乳児がかかると呼吸困難や心不全などをきたすことがあります。また、重症になると呼吸ができなくなり、酸素投与や人工呼吸が必要になることもある感染症です。ウイルス感染ですので抗生物質は効かず、抗ウイルス薬による効果も十分ではありません。また、ワクチンはありません。未熟児で慢性の肺疾患があったり、喘息があると重症になりやすいことも知られています。「シナジス」はワクチンではなく、RSウイルスに対する抗体(モノクローナル抗体)製剤です。抵抗力のない子どもが麻疹などにかかってしまったときに使うガンマグロブリンと同じようなものと考えてください。前もって作っておいた抗体をRSウイルス感染症のシーズンである冬季に、間隔をあけて筋肉内に注射し、血液中のRSウイルスに対する抗体の濃度を上げておき、かからないようにするのが「シナジス」です。ですから、ワクチンと違って一定の期間がくると効果がなくなってしまいます。

 2,110gというのは、低出生体重児の中では大きいほうです。この程度の体重があったのであれば、低出生体重児だからといって「シナジス」を注射する必要はありません。ただ、新生児のときに「呼吸窮迫症候群」や「肺気管支異型性」といった診断(ともに未熟児の肺が未熟なための疾患です)があれば、多少高価でも受けておいたほうがいいでしょう。